優雅だった外国銀行

tonton

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40 従業員組合の分裂
2005年07月20日(水)

従業員組合も波乱の時代となった。 真面目な従業員は、待遇の改善や労働環境の整備を明日の生活向上のために提案や要求をする。 そして、それらを勝ち取る為の闘争には節度がある。 だが、一部のディーラー達の要求はでたらめであり、闘争は過激であった。 しかしながら、ディーラーの人員確保がままならない支店長シュネイダー氏は、破格な手当と利益率による多額のボーナスをディーラー達に約束したのである。 人は残念ながら心の狭い動物である。 組合員たちは、ディーラーだけが優遇されるのに腹を立て、あたかも、ディーラー達が悪いかのように罵り合いが始まった。 ディーラー達は組合を敬遠し始め、遂には離脱して行った。

ディーリングルームは、機器類が多いため特別の空調をしていたのと、常に大声で喚いていたので、他のセクションとは仕切られていた。 その仕切りは、外光を遮断しないように透明のガラスで作られていた。 他のセクションの人達は、それを保菌室と言い、ディーラー達を未熟児と呼んで、はかない優越感に浸った。




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