まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2011年10月05日(水) ■岩手、宮城県の被災地の状況その2.こんなところにあったのね…

《お知らせ》

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を、UPいたしました。
どんなことばか、見てみてくださいね。




昨日からの続きになります。
私たちは、どんどん沿岸部に進みました。



行き先は、陸前高田市。
死者・行方不明者、
岩手県内最多の2000人以上
だったところです。




走っていくと、以前は、
家々や建物が建っていたと思われる場所に、
ぽつんぽつんと、鉄筋コンクリートの建物が、
見えました。








しかし、もちろん、この建物も破壊されており、
すっぽりと海水につかったことがわかりました。

また、このマンションもそうで、
3階までありましたが、最上階まで、
破壊されていました。








市内に入ると、もっとひどい状態で、
街があったと思われるところは、
跡形もなく…破壊尽くされていました。









その悲惨さに驚き呆然としました。
ただ私は、この陸前高田市が、在りし日、
どんな街で、どんな雰囲気だったのか知らないので、
呆然とするだけですみましたが、
この街に住んでいた方々、知っている方々が
この街の今の様子に、
どれほどの苦しみを、辛さを、
どれほどの悔しさを、悲しみを、
を感じておられるか想像もつきませんでした…

自分が生まれた街が、街ごと一瞬でなくなる、
それが、どんなことか想像できないのでした。




街をじっと見つめました。
街は、もう街ではありませんでした。
そして、街には、
誰もいませんでした…





さらに、街には、
まだ、こんな大きな船が、
打ち上がったままに
なっていました。









この街を、どう復旧していくのか、
この街を、どう復興していくのか…





その重さ、大変さ、時間を思うと、
心臓が苦しくなり、動けなくなり、
ただただ…泣けてくるのでした。



「行こ」



と、促されて車に乗り込み、
海のすぐ近くまで行くと、
瓦礫の山が見えてきました。
友人が言いました。



「あの瓦礫の山の
 向こうに見える松が
 たった1本残った松だよ」
「えっ…あれが残った松なの?
 ね、あんななの?
 ね、細くない?」

(写真真ん中あたりにあります)








「うん、弱っているって。
 この辺りは、高田松原といって、
 松が2キロにわたって
 植わっていて7万本あったの。
 夏になると、海水浴もできてね。
 でも、瓦礫だらけだし、
 松は、1本になっちゃった。
 海に持って行かれた…
 あの松だけ残った…
 たった1本ね。
 なんで残れたんだろうね。
 何か力があるのかしらね。
 だとしたら…
 なんとか、なんとか、
 生きてほしい」




TVによく出てくる松は、
瓦礫の山のそばにポツンとありました。




この松は、
高さ30メートル、
樹齢250年を超える老松で、
今は、「奇跡の一本松」と
呼ばれています。





私が見た、奇跡の1本松です。
その姿は…本当にけなげで、
そして、切ないものでした。








頑張れ、というのは酷だと思いましたが、
でも、陸前高田の復興奇跡のために、
もう少し、頑張ってください、
と、祈るような気持ちになりました。




そして、この1本松は、ひとりぼっちになっても、
こうして頑張っている、私だって、何かはできるはず、
と思わずにおれませんでした。

明日は、宮城県気仙沼です。
どうして行きたいところがあったので。



陸前高田市の復旧はご覧の通りまだまだで、
さらに復興は、相当な時間がかかると思います。
陸前高田市の戸羽市長が、こんな本をだされています。
読んでみる予定です。






■在りし日の高田松原(下の方に写真があります)
  「1本松プロジェクト」
■陸前高田市応援ページはこちら
 「陸前高田市支援連絡協議会」




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