まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2006年07月17日(月) 雨に濡れていたおばあちゃん

先日の話しである。

雨の日だったし、とても蒸し暑かったので、
日課のウォーキングをどうしようかと迷っていたが、
このところ、体重がなんと1.5�圓眩�えて、
非常にまずい!と思っていたので、
(夏になったら、何でもおいしいんですぅ…)
傘を差してでも行こうと決めた。

こんな日は、ちょっと気が重いので、
買い物を目的として行くことにした。
というわけで、今日の行き先は新宿にした。


さぁ、出かけよう!
おっー!!
などと自分を奮い建たせた。 

そして、傘をさして、
いつもの道を歩いて、
新宿に向かう近道に出ると…




あれっ?



あのおばあちゃんどうしたんだ?
傘も差さずに
とぼとぼと歩いているぞ。
雨はかなりの降りである。
あれ、大丈夫か?
どうしたんだ?



私は、大急ぎでおばあちゃんに近づき、
「大丈夫ですか?」
と傘を差し掛けながら、声をかけた。
顔を見ると、雨のしずくがたれている。

しかし、おばあちゃんはぼっーとした
顔をして私を見つめている。
その表情は、ほとんど無表情である。
そして、手には、赤い財布をしっかりと
握りしめていた。

このおばあちゃんは、認知症かもしれないと感じた。
実は、かつて同じようなおばあちゃんと出会い、
そのおばあちゃんを交番に連れて行った事がある。
その時と全く同じような状況だった。
(後で、交番のお巡りさんが教えてくれたが、
 そのおばあちゃんが認知症だったのだ)


 
私はもう一度聞いた。

「どこへ行んですか?」
すると…
「あのね、靴下買いに行くの」
とおばあちゃんが答えた。



「ああ、靴下を買いに行くんだ…。
 じゃ、靴下屋さんまで送っていくね、
 雨が降ってるからね」
私は、一緒に歩いて雑貨屋さんまで
送って行くことにした。

何を聞いても「靴下を買いに行くの…」
と言うばかりで、他のことを聞いても、
ほとんど答えない。
もしかしたら
道に迷っているのかもしれないと思った。


一緒に歩いていると、
「あ、ここね、靴下屋さんは…」
などと、あちこちの店の前で言う。
私はそのたびに、
「ここは焼き肉屋さんよ、靴下屋さんは、
 もうちょっと先だわね」
「あっ、ここね?」
「ううん、ここはおもちゃ屋さんだわね、
 ちょっと違うみたい」
などと説明しながら、雑貨屋さんに向かった。

そして、どうにかこうにか、雑貨屋さんに着き、
おばあちゃんが買おうとしていた靴下売場に
連れて行った。
「靴下、ここにあるから選んでね」
「うん」


おばあちゃんが、靴下を選んでいるときに、
その店の人に、こっそりと聞いた。
「このおばあちゃん、見かけたことありませんか?」
「ないですね…、でもちょっと待ってくださいね」
と言って、他の店員さんにも聞いてくれた。
しかし、誰も知らないと言う。



おばあちゃんが、靴下を選び、
「これがいい…」
と言ったので、その選んだ靴下を見ると
薄手のストッキングを手に取っている。
「ね、これでいいの?これは、ストッキングだよ」
と、話しかけると、
「違う、これじゃない、コッチだ」
と言って、普通の靴下を選んだ。

「じゃ、一足315円だから、お金払おうね」
とレジに行くと、
「あのね、2足欲しいの」
というので、私はもう一足手渡した。
「同じのでいい?」
「うん、いいよ」
おばあちゃんは、赤い財布から
千円札を取り出して、レジの店員さんに渡した。
赤いお財布の中に、千円札が2〜3枚入っていて、
小銭入れには、小銭もいくらか入っていた。
おばあちゃんは、おつりの小銭を
ちゃんと小銭入れに入れた。
そして、靴下の入ったビニール袋を
しっかりと持った。


そして店を出ることになったが…
どう考えても…
放っておけない。 


私は、家まで送って行こうと決めた。
雨も降り続いているしね。



「お家まで送っていくから、一緒に行こう
 お家教えてくれる?どの辺かしら?」
「うん、すぐなの…あのね、角のところ」
「そう、角のところなんだ…どの当たりの?」
「あのね、ホラそこの角…だよ」
「えっ、あの角は、さっき歩いて来た道だよ。
 その先から歩いて来てたよ」
「あっ、あのね、あの角だよ…」

こんな話しが続いて、
角があるたびにここだと言う。
私は、同じような体験をしているので、
ゆっくりと歩きながら、反応を見ていた。
(以前のおばあちゃんも同じような受け答えだったのだ)
しかし、どうやら、はっきりとは
わからないらしかった。


そこで、私は聞いてみた。
「お名前はなんて言うんですか?」
「○○○としこ…って言うの」
「あっ、としこさんって言うの…」
私はちょっと驚いた。
実は、実家の母と同じ名前だったからだ。
私はますます放っておけない気持ちになってきた。
シンクロニシティ(必然の偶然)かも…



「としこさん、家の場所わかるの?」
「分かるよ、角を曲がったところだよ、
 ほら、そこの、その角の家…」

と、相変わらず同じ答えである。
しかし、その角に来ると、
どうも違うと思うらしかった。
そして、さらに先の角を指して、
「あの、角だよ…」と言うのだ。


私は、どうしたものだろうと考え始めた。
このままじゃ、家に行き着けない。
以前の時には、近くに交番があって、
そこに連れていって、
お巡りさんにお願いしたのだった。
しかし、このあたりに交番はない。
交番までの距離はかなりある。
としこさんを連れては行けない。


うーん、どうしたものだろう。
このまま付いて行って大丈夫か?
どうなんだろう…



私は歩きながら考えていた。
するとそこに大きなお酒屋さんがあった。

「あっ、もしかしたら、お酒屋さんなら、
 配達とかもしているから、としこさんのことを
 知っているかもしれない…」
と私は閃いた。

そこで、私は、お酒屋さんに入るために
としこさんにこうお願いした。
「ちょっと、お酒屋さんに用事があるので、
 ここで待っていてくれる?」
するととしこさんは、私の手をぎゅっと握った。
「大丈夫、ちょっと買い物するだけだから、
 ここで待ってて…」
すると、としこさんはこう言った。

「私は、買い物するものないよ」
「うん、私が買いたいの…すぐ終わるから」
握っていて手を離してくれたので、
私はそのお酒屋さんに入って、
こう聞いてみた。


「あの、おばあちゃん…このあたりで
 見かけたことありませんか?」

すると、そのお酒屋さんの女性が、
「ああ、見たことあるような…
 男性に連れられて歩いているのを見たことがあります」
と言うのだ。




おっ、
としこさんの手がかりがつかめた!

しかし…
それ以上のことはわからなかった…


うーん…困ったぞ。



この続きは長くなるので、
明日書きますね。








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