2007年08月01日(水) |
「細い目」@「ヤスミン・アハマドとマレーシア映画新潮」 |
とっても見たかった映画でした。
しかも、オープニングに許冠傑(サミュエル・ホイ)の「世事如棋」が流れたときは、思わずにんまり、期待高まりました。 何と言っても主人公オーキッドは金城武迷ではあるけど、香港映画も好きなのだから。 そしてその期待感そのまま、香港映画迷にはたまらないシーンがちょくちょく出てきました。
オーキッドがクローゼットを開けると、そこには金城君の雑誌表紙を切り取ったものが貼られていて、「うふふ、私のクローゼット裏はチョウ・ユンファのポスターよ」とか、自分とリンクしながら楽しんだり。
↓ジェイソン君↓は呂方(ロイ・フォン)と許志安(アンディ・ホイ)を足して割ったようなルックスで、萌えないけど親近感増大だし。
しかもオーキッドは呉宇森(ジョン・ウー)監督作品も大好きで、ジェイソンの友人で同じウー監督迷と「ハリウッドに行ってから、面白くなくなったわよね、やっぱりトラボルタよりユンファよ」って、ウー監督談義で言いたい放題で、哈哈哈、もうほんとその通りなだけに、拍手をしたいほどにんにんにんまり(爆)。 (この映画の年代はとりあげてる香港映画を思うと1995年あたりでしょうね。) しかもユンファと言えば、オーキッドのお母さんとお手伝いのお姉さんが「上海灘」の主題歌を口ずさむシーンも(笑)。
そうそう、オーキッドとジェイソンがデートで写真屋さんで写真撮るんだけど。このバックに流れてるのがサムの「梨渦淺笑」なんですよ。 雰囲気良いですよ〜。
ただ「ムクシン」と違って純粋さだけでは生きられない、こちらは大人の世界。 しかもジェイソン君はチンピラな事もやっているので、ってこういうシチュエーションと話の展開があまりに香港映画!?(爆) オーキッドのジェイソンをすぐに許せない気持もわかるし、でも許せる気持になるあの車での手紙のシーンはジーン。
また「細い目」の意味もそういうことだったのかと。
エンディングはやっぱりサムでした、「浪子心聲」。 あの結末にサムの歌が優しく響いて、切ないです。
もう随所にヤスミン監督の香港映画迷のツボをつく、ニクイセリフ回しと演出があって本当にそういうところは楽しかったです。 ただ今回のお客さん達はマレー映画を目的で来てる方が大半かな、あまり香港ネタがウケてなかったようで、私なんかジェイソンが「僕の中国名は李小龍」と言ったときに、思わず吹き出しそうに。 でも他のお客さんはクスリともせずで(苦笑)。
そういう意味では、日本版DVDが出て、もっと多くの香港映画迷に見てもらいたい映画です。
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