言の葉孝

2010年09月12日(日) 東海道踏破の旅(9)

 来週も月〜金で高津で仕事なので、そのまま高津にとどまることにしました。
 ホテルの中にランドリーがあるのもチェックしてたので、スーツが変えられない以外は問題ありません。

 高津は神奈川です。

 大阪よりは今の僕の東海道のセーブ地点・三島に断然近いのです。

 ……ちゃーんす。


○三島→箱根

1.

箱根の山は、天下の嶮

函谷關(かんこくかん)も ものならず

萬丈の山、千仞(せんじん)の谷

前に聳(そび)へ、後方(しりへ)にささふ

雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす

昼猶闇(ひるなほくら)き杉の並木

羊腸の小徑は苔滑らか

一夫關に当たるや、萬夫も開くなし

天下に旅する剛氣の武士(もののふ)

大刀腰に足駄がけ

八里の碞根(いはね)踏みならす、

かくこそありしか、往時の武士


2.

箱根の山は天下の岨

蜀の桟道數ならず

萬丈の山、千仞の谷

前に聳へ、後方にささふ

雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす

昼猶闇(ひるなほくら)き杉の並木

羊腸の小徑は、苔滑らか

一夫關にあたるや、萬夫も開くなし

山野に狩りする剛毅のますらを

猟銃肩に草鞋(わらぢ)がけ

八里の碞根踏み破る

かくこそあるなれ、当時のますらを

『箱根八里』
滝廉太郎・作曲、鳥居忱・作詞
-----------------------------------------------

 以上は、箱根といえばこの歌という(実際に、箱根の17時には“良い子の皆さんソング”にこの歌が流れている)滝廉太郎作曲の『箱根八里』です。

 そして、この歌は函谷関(かんこくかん)や蜀の桟道と比べてどうかはともかく、箱根は聞きしに勝る難所でした。
 箱根の道といえば、箱根駅伝の道を思い浮かべる方が多いかと思いますが、あれは箱根新道であり、もともとの箱根の道は現在、箱根の山をグネグネと蛇行している車道とは全く別にあるもので、新道と旧東海道は9割方一致しません。

 実際の東海道の箱根の道は蛇行した車道を何度も横切って、まっすぐ箱根の山頂へ登り、下っていく道です。
 そして、その急な坂道は関東ローム層におおわれており、大変滑りやすいことから石畳が敷かれています。

 この石畳が厄介なのです。石畳といっても平らなものではなく、天然の大きめの意思を敷き詰めた感じ(実際は排水路などが設けられており、かなり高度な作りらしいですが)で、踏むと痛いうえに、濡れていると滑ることもあり、歩きにくいは足は痛いわでたいへんです。
 おまけに箱根の傾斜があり、山に登る割には周りが森に囲まれて全く景色が開いておらず、じめじめしてそこらじゅう湿ったまま。多少ありがたかったのは太陽の光を遮っていてくれたことくらいでしょうか。

 そんな道が八割方つづくのです。登るのも辛いですが、降りるのも怖い。たまに平らなアスファルト舗装の道があるのですが、この時ほどアスファルト舗装のありがたさを噛みしめることはありません。

 本当は上りだけやって、二日目に下るというゆるい日程のはずだったのですが、芦ノ湖に昼過ぎには着いてしまったので、箱根湯本までは行こう、という気になりました。
 夕方には着けたのですが、下りも上記のとおりだったので、かなり足がガタガタになっていました。

おまけ:
・今回、ようやく携帯電話のディスプレイのバックライトの設定の仕方を理解したので、日中の日光の下でも携帯が使えるようになりました。地図をチェックしたりするのに大変助かります。

・車道もたまに横切りました。その時に目立ったのが箱根駅伝に感化されたのか、箱根の車道を上っていくランナーやサイクリスト、それから上っていく一般車を明らかに質の違う排気音を響かせながらすいすい追い抜いていくスポーツカーがよく目立ちました。


○箱根→小田原→大磯→平塚

 箱根〜小田原間のメインである箱根下りは一日目に終えてしまったので今日歩き始めてからほどなくして小田原に到着。
 いつも出来るだけ早い時間から歩き始めるのですが、たいてい歩き始めのところは店が閉まっているのが痛いところです。店頭とかなかなか各街で特徴があったりするものなので。

 その中の一つに元祖・小田原丼をうたう店がありました。小田原丼の幟(のぼり)を撮ったときに丁度出てきた店主さんに聞くと、小田原丼は鯵(あじ)のたたきに薬味を添えたものをご飯に載せたものだそうで。
 小田原からは相模湾の沿岸を進むルートなのでご当地丼も海鮮ものですね。

 小田原を歩いていると神輿を担ぐ人たちを見かけました。そういえば、もうお祭りの季節ですね。

 小田原から平塚までは基本的に国道一号線上を歩きます。あまり東海道であることを強調しないので、少しつまらないです。
 そして、アップダウンも極端でなく、またまっすぐに道が続くことから、ウォーキングやサイクリング、ランニングをしている人たちをたくさん見かけました。

 大磯は過去の歴史上の人物の別荘や旧邸宅が多いらしく、少し興味を持ったのですが、そこまでいく気力がないので、また今度に回します。

 2日目は楽な道をそれほどの距離歩いていないのですが、それでも足はかなり痛くなりました。
 毎回、ゴールと決めたところが近づくと限界を訴えるんですよね、僕の脚。多分心理的な現象だと思うのですが。


 今回は平塚まで歩きましたが残りの道程を計算すると、あと3日です。
 あと3日歩けば日本橋にたどり着きます。
 実は、9月末にまだとれていない夏休みを申請しています。通ればそこで決着がつけられるのです。

 あ、最後に注意を。
 実は、今回の箱根〜平塚間の旅はネクタイ姿に革靴で行いました。

 小田原からの道はともかく箱根の道は滑りやすいこともあり、革靴で歩くのは大変危険です。
 良い子は、絶対に! まねしないでください。
(『トリビアの泉』の八嶋さん風)

 < 過去  INDEX  未来 >


想 詩拓 [MAIL] [HOMEPAGE]
web拍手です。あなたの一言感想が想 詩拓を失神させます。→ web拍手レス