言の葉孝

2006年11月18日(土) 20分で5800字


 やはりテープ起こしは疲れる作業だ。20分で一時間くらいかと思ったら二時間かかった。この作業をやっていると人間が「話す」って作業でどれだけたくさんの情報を早く発信しているか分かる。
 話し言葉をそのまま文章に起こしてみると、いろいろなことに気がつくものだ。たとえば、妙に筋が通ってなかったり、わき道にそれたり。ただ聞いているだけだと、それでも理解できるのだが、文章として読むととたんに分からなくなったりする。
 聞くのと読むのとでは脳の中でのデータ処理の仕組みがまったく違っていたりするのだろうか。入り口が違うだけだと思っていたのだが。

 それでも今回は1対1だし、島本さんは話し方を心得ている人なので、まだそれでも楽なほうだ。(前は1対3の上、騒がしいところで話していたので大変な思いをした)ちなみに前回の反省から、俺があまり口を挟まなかったのもあるが。

 ていうか、まだテープ起こし40分も残ってるんだが。今日の調子からすると、4時間……。今日3分の1でも手をつけておいてよかったかもしれない。


【匠の時代 2巻(内橋克人/講談社)】 評価:C(ためにはなった)

 世界初の自動焦点を備えたカメラ「ジャスピンコニカ」を世に送り出した小西六(現在のコニカミノルタ)、人工革開発競争を勝ち抜き「エクセーヌ」を開発した東レ、赤字の工場も「ふとん乾燥機」などのヒット商品を生み出すことで立ち直らせた三菱電機の物語を描く内容となっている。

 全巻と同じく、専門知識のない読者でも理解できるように書いてあるが、今回は構成に問題があった。次々とエピソードが入れ替わり、立ち代わり、続くのかと思いきや別の話に入り、終わったと思った話が蒸し返されたり、話に一貫性がなく、その点がとても読みづらかった。
 また、細かい話だが自分はコニカになってからしか知らなかったので、小西六(読み方さえ分からない)という名前を急に出されても「ピッカリコニカ」の名前が出されるまでどの会社のことか分からなかった。新版が出たのは2003年だからもうすでにコニカどころか株式交換でコニカミノルタになっているのだから、その点の修正はしてほしかった。
 しかし今のコニカミノルタがカメラから全面的に撤退している現実を踏まえてこの話を読むと、少し切ない。
 しかし、東レのエクセーヌはどんな素材か実物は見たことないので分からないが、まったく触れたこともない業界だったので読んでいて面白かったし、三菱も社内でもマデンやチューデンといった各工場の間で競争があるのを見て、こういう会社もあるのか、と勉強にはなる内容だ。




web拍手レス(ちなみに今日の日記で大体1000字くらい。その6倍近くの文字量になるんですね20分しゃべり通しだと)

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