読書記録

2025年11月29日(土) 編めば編むほどわたしはわたしになっていった / 三國 万里子



 ずっと息苦しさを感じていた少女は、いかにして編みものの世界に自分の居場所を見つけたのか? 読む人それぞれの「あの頃」がよみがえる、極上のエッセイ集。


 書きたいこと(あるいは書かれることを待っている何か)を探し、拾いながら、物語の糸のようなものをたぐりたぐり進んでいくと、いつの間にか歩いた分の地図が作られ、しかるべきゴールにたどり着く。
 それはわたしのセーターの作り方にとても近いように思います。
 ざっくりと計画は立てても、最後の段にたどり着くまではただ手を動かして、形を追い続けるしかない。
 それでもやがて最後まで行き着くことができるという、自信というか、予感のようなものがわたしを導いてくれる。
 そして編み終えるとそれまでとは少し違う自分になって、次の製作に取り掛かる用意ができていく・・・・・そういうところが。











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