| 2021年12月03日(金) |
レゾンデーテルの祈り / 楪 一志 |
レゾンデーテルとは 自身が信じる生きる理由、存在価値を意味するフランス語の「raison d'etre」をカタカナ表記した語。他者の価値と比較して認められる存在価値ではなく、あくまで自己完結した価値を意味する。
実用日本語表現辞典
未来小説
西暦2035年、日本では既に〈 安楽死 〉が認められるようになっていた。
そしてこの物語の主人公 遠野眞白は(人名幇助者=アシスター)という職業に就いていた。
恋人や配偶者を失って生きる意味を失ったひと、自分が生きていく理由も価値も見いだせないひとたちが、安楽死するためにREN取得していた。
SNSで安楽死をテーマにした小説だと知って飛びつくように読んだけれど、登場人物はみな若い人たちで、私のように老いや病気を理由の安楽死希望者はいなかった。 そして結果として、アシスターたちは安楽死の希望を撤回させる職業だった。
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