2018年06月24日(日) |
おらおらでひとりいぐも/若竹 千佐子 |
主人公、桃子さん、74歳でひとり暮らし。
体の中にしみ込んだ過去の自分というか 内面から勝手に湧きあがってくる東北弁の声で語られる玄冬小説。
子供は息子と娘と二人いるが疎遠状態。 仲睦まじい夫婦だったようで、夫の周造さんのことがしきりに思われる。 連れ合いに先立たれて友達もいないとなるとこんなものか。
老いを生きるというか、高齢者は多かれ少なかれ自分の世界の中で生きているが、桃子さんも然り。
有難くもない高齢化社会のあちこちにあるだろう現実の世界。
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