| 2011年04月11日(月) |
平家物語 永井 路子 |
平家物語を概要しか理解していない私にはこの本は現地説明つきの導き本のように感じた。
平家物語の数多い登場人物のなかから重盛、維盛、重衡、建礼門院徳子に焦点を当て、辿っている。
そして作者は『平家』は史実を必ずしもそのまま伝えていないと言うのだ。
『平家』の舞台はかなり広い。 その中で、あえて私が重盛、維盛、重衡、徳子の世界を辿った意図は、もうわかって頂けたと思う。彼らはフィクショナルな要素の大変多い人物である。‥。が、それゆえにこそ、私は彼らが最も重要な部分を受け持つ登場人物だと思うのだ。『平家』の作者は、彼らを実像と違った人物に仕立て上げることに全力を注いでいる。もの書きの一人として、そう思わざるを得ない。そこで『平家』が言いたかったのは何か? 一言でいえば、滅びの中に救いはあるか、ということではないか。 悪人にも救いがあるか、という問題提起は、当時の人の最も知りたいことではなかったか。
いくら小説家とはいえ ここまで『平家』を読みこなせば正に職人だと私なんかは思ってしまうのだ。
<女性作家が古典の舞台を旅して綴る書下ろしエッセイ・古典の旅�А�
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