茶畑
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2006年02月06日(月) 現実の恋

仕事が決まりつつあるので心に余裕が出てきた、と書いた。本当だ。
恋心を無理に抑えつけなくてもいい、と書いた。本心だ。

でも、やはり彼を好きでいることはとても苦しい。

彼にはもう3ヶ月以上会っていなくて、月に一度くらい優しげなメールをもらう状態を続けていると、どうしても自分に都合のよい妄想をふくらませて、それが現実であるかのように感じ始めてしまう。会わなくなる前の甘い雰囲気、切なげな眼差しが何度も何度も思い出されて、まったく前に進んでいない。

現実の彼は想像とは違うのだ。どんどん変わっているのだ。

スキーヤーの彼、昨シーズンから知り合った同じくスキーヤーの女の子と一時期いい感じだったらしい。2人で山にも行っていた。結局その子とは付き合うまでいかず、友達で落ち着いたと以前彼から聞いたけれど、人の気持ちは変わるもの。その子は山岳会のスキー企画にけっこう参加している。一緒に滑る回数が増えれば、それだけ親密度は増すだろう。一度は付き合いそうになったのだから、今度こそ恋が生まれるかもしれない。それは彼にとっていいことなのだ。私にとっても。

内定が出たとき、うれしさのあまり彼にメールをし、「おめでとう、お祝い会をしよう」と返事をもらって浮かれてしまった。でも、それは友達だからだ。友達としての「おめでとう」であり「お祝い」なのだ。彼は、同じ山岳会(だった)と言っても、遠いところにいる。スキーとクライミング。どちらも私はほとんどできない。彼はごく自然に、私と関わりない世界を楽しんでいるのだ。

好きで、会いたくて切ない。彼の中の私が小さくなりつつあること考えると辛い。旦那にも罪悪感がある。苦しい。仕事に打ち込んで忘れられればと思っていたのに、新しい勤務先が彼の家に非常に近くなるとは。なんて皮肉なんだろう。

それでも会う機会が少なければ、いつかこの気持ちは薄れていくだろうか。いい思い出になるだろうか。彼の幸せを心から祝福できるようになるだろうか。


書き終えて思ったが、私の気持ちも以前とは違う。苦しくて切ないけれど、気持ちの揺れは収まっていないけれど、それでも心に大きな穏やかさがあるのだ。そうやって、少しずつ少しずつ変わっていくのだろう。


茶葉 |MAILHomePage