コミュニケーション。
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クリスマスの朝。 サンタからのプレゼントに大喜びする子どもらを尻目に、 夫が私を寝室にひっぱりこんだ。 どうやら淫夢を見たらしい。 時間のない朝だし数ヶ月ぶりなので、彼だけ満足したのはかまわないのだけど、 私の不満は、抱きしめもされなければ頭を撫でられもしないことだった。
前回の喧嘩で、私のなかで性欲と愛情がぷっつりと切れた。 それは生き物として悪いことなのか、 人間としてよいことなのか決めあぐねているけれど、 今のところ生活に支障はない。 私の性欲は、月経のリズムで上下する、ただそれだけのものという認識になった。
性欲をイコールで自分や相手の愛情の度合いのものさしにつなげ、 悩みや生活に影響することが、なくなる。 これは本当に自由で、楽な生活だ。
結婚生活に支障はない。 私に性欲がない状態でも、彼の求めに応じることは喜びだし、 性欲がある状態でも、彼に無理に求める必要はないから。
ちなみに今朝は、性欲がある状態だった。 ある状態で、性欲そのものは満たされなかったわけだけど、 私はそれはかまわなかったのだ。 これは、自分のなかで快挙というか、嬉しい成長だった。
その一方ではっきりと、彼には私を抱きしめて欲しいと思った。 これは結局、今まで性欲と愛情表現をごっちゃにしていた証拠ということだろう。 切れた感触が快かった。 問題は、当の彼はそれを満たしてくれようとはしなかったことで、 どちらかというと、その務めは果たしたような様子さえ見られた。 愛情表現がすれ違ってしまったのだ。 これまでは同じだったからこその幸せもあった。 悩みと同時に、それも消えたのだ。
よくある男女のすれ違いになってしまった。 ただ、それさえ除けば、 他の女との夢ではなくてよかった、とも思うし、 そういうときに呼ばれないのも私という人間は辛いし、 今日は特に満足してくれたみたいだし、という、 いいことも、あるのだけど…。
しかし私は、他の男にでも、 手を愛撫されて感じるということがあるのだろうか。 単にテクニックというだけならあるかもしれないけれど、 慌しいはずの朝にそんな技を使ってくる夫が憎い。 ほんとうに好きな男と結婚してしまった。
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