コミュニケーション。
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あたしは、藤原君に話しながら、笑いが止まらなかった。 藤原君も、声を立てて笑っていた。
不謹慎なのは、2人ともよくわかっていた。
こんな日がいつか来ることも、わかっていた。 遅かれ早かれやってきて、あたし達は、 贅沢なほど気ままな今の生活に別れを告げるのだと。
でも、あたし達はまだ22歳で、 ろくな仕事もしていなくて、恋愛のれの字も知らない、きっと。 まだ、人生の3分の1も知っちゃいない、こどもなのだ。 だから、おとなになる日は遠いはず。 本当の喜びも、楽しさも、哀しみも、辛さも、 経験した、と思ったときに、ここを羽ばたくのだ、と、 どこかで思っていた。 それまでは楽しんでいられるはず、今を。
それが唐突にやってくるものだなんて思ってなかった。 そこもこどもだったのだと思う。
2月の下旬、 具合が悪い、と言いながら仕事に通っていたあたしの頭に、 まさしく唐突に、降ってきた思いつき。
でも思いついてみれば、 心当たりはあったのに逃げていたのかも、と思えた考え。
次の日に受診した産婦人科の先生に、あっさり宣言された。
「妊娠は、間違いないですね」
あなたは母親になるんですよ、って。
すぐ母親に連絡をとって、職場に会いに行った。 落ち着いて、食べたい物買って食べなさい、と言われて、 当時、何故か食べたくて仕方なかったチーズを買って帰った。
家でかじったら、 今まで感じたことがない、美味しさだった。
たまたま、藤原君が遊びにきて、 あたしは、笑いを堪えながら、 「報告することがあるんだよね」 と言った。 それだけで、彼もちょっと笑っていた。 「何ですか」
「7週目、なんだって」
***
1日経って、念のため書きますが…
昨日の日記は、ウソじゃないですからね(笑)
優ちゃんと私の結婚記念日は、4月1日です。 投票ボタンのネタバレって気もしますがwwすいません。
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