コミュニケーション。
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2007年02月05日(月) 私のナイトはどこかしら。




どうやら寺島のなかで、
一体自分にとって私が何なのか、答えが出たようだ。






「俺、マリちゃんが好きなんだよ!むしろ愛だね!」





そう言われて嬉しいはずなのに、
何故か悪い予感がしていた。
心から喜べる言葉は続かない気がする…。






「俺ってさ!無意識にマザコンでさ!

子どもの頃親がくれなかったものを、マリちゃんに求めてるんだね!

頭から俺のこと受け入れてくれたり、認めてくれたり。

だから俺マリちゃんの胸で安心するし、好きなんだよ」





…やっぱりな(ため息)


親に求めてる事を求めてた、だから好きって意味わかんねぇし。
嬉しくないわけじゃない。
だけど素直には喜べないよ。
母親ってことは、
「恋人にはなれない」ってことだよ。


つーかお前、遅いんだよ。
私はそのことに、3年前から気づいていたよ。
そして、周りからもそう言われ続けていたよ。







テニスに人生の全てを費やすには、
心残りがあるらしい。


勿論、ユミちゃんだ。



そんなことを思うのなら、私なしでやれよ。
私に慰められなくとも、
私に認められなくとも、大丈夫なはずだろう。






なんだか、そんな寺島に、
恋愛感情を持ったまま接するのは、失礼な気がしてきた。
旅に出たいなぁ(遠い目)


恋がしたい。
寺島を失うのは嫌だけど、
今のままは、辛すぎる。
しみじみ辛いと思うようになった。

「私辛いの!」って泣けるうちは、
まだ余裕があったんだな、って思う。






言いたいことがたまってきた。



「ユミちゃんに一生飼いならされとけば?犬」

「あたしのこと母親だと思ってるんなら、親離れすれば?」



きっと、今の私なら言える。
別れは、自分から告げられると知ったから。


でも、私が言ったって、この人はダメだと思う。
着信拒否にしても、ダメだと思う。
強引にでも会おうとすると思う。
だからって、私の価値がわかったわけじゃないのだ。
ただ、私がいないことに耐えられないだけ。
我慢が出来ないだけ。




寺島自身が選ぶしかないのだ。
それはもうきっぱりと行動してくれないとダメなのだ。




私自身、寺島と今縁を切るというのは、
焦っている感がないでもない。
答えが欲しい、と迷っている。





恋愛感情なんて、ぽいっと捨ててみようか。
そういう気分になりきってみようか。
だってそれなら、君をずっと支えていけるじゃないか。
私と藤原君のように。




私を選ばないのなら、私の幸せに口を挟まないで。
他の男に抱かれても、文句言わないでね。
恋って本当にエゴだと思う。
君を愛してゆきたいの。
藤原君を愛するように。
でも、今のままじゃ愛せないの。




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月野さんに初めて抱かれた次の日、
それを藤原君に言ったら、
藤原君はびっくりしたけど、責めはしなかった。
呆れてたかもしれないけど、笑ってた。
そして今日まで、
「あのとき、月野さんに出逢えてよかったよね」
と、抱かれた私を肯定し続けている。


あのときの私の真実は、私にもわからない。
ほとんど自暴自棄だと思うが、
カメラマンには抱かれたくなかったところを見ると、
月野さんを多少は好きなのだろうと思う。



寺島にも、こうなって欲しいのだ、わがままを言えば。
だって寺島は私に、こういう役割を求めている。
元恋人だからこそ俺を受け止めて欲しい、多分そんな風に。

なのに私には自分への貞操を誓わせたいなんて、おかしいでしょ。
そこまで献身的な愛は注げないよ。




何で私が、君とユミちゃんの情事事情なんて知ってなきゃいけないの?
初めて結ばれたホテルとその理由まで知らないといけないの?
ユミちゃんがどう抱かれるかまで聞かないといけないの?
聞きたくないって何度も言ったし、
君を好きだとも言ったし、
辛い涙も、悔しさの怒りも、見せてきたのに。



私を好きだと言うならば、
私がいないとダメだと言うならば、
せめて、ユミちゃんくらいからは守って欲しいのに。
ユミちゃんへの恋心は聞いてあげるから、
私のなかにあの女を入れないで欲しいのに。





わかってる。
私の前でしか、そんな自分を見せられないこと。
弱音を吐けないこと。泣けないこと。
ユミちゃんの前ではジョークすら言えないこと。
わかってるから、受けとめたい。
支えたい。


でも、こんなに愛されたがりじゃ無理だよなぁ。
だって寺島のそれは、愛情表現じゃないんだもの。
ただの甘えと依存。
まぁ、捉え方の問題かもしれないけど。



藤原君からは再三、
「もうお前らは結婚するしか道はないんだよ」
と言われるけど、
それには、私がうまく、
私の価値を寺島にわからせてやらないとね。



どうしてやろうか、
それとも何もせずにだんまりを決め込むか、
どっちにしようか。
どちらを選べば私は後悔しないだろう?幸せになれるだろう?
そんなことを考えるのも、疲れたし飽きてきた。




雪絵 |MAILHOMEBLOG

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