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2003年12月31日(水) 私の「今年の漢字」

新聞やテレビのニュースですでにご存知の方も多いだろう、先日、今年の世相を表す漢字が発表された。
全国公募の結果、もっとも多く票が集まった漢字に決定するのであるが、私は毎年十二月十二日の「漢字の日」に清水寺で行われるこの行事をとても楽しみにしている。なるほどなあ、うまいなあと唸らずにいられない、「まさに!」な一字が選ばれるからだ。
応募こそしないものの、「どの漢字が選ばれるだろう」と予想はする。しかし当たったためしがないばかりか、いくら考えても「これぞ」というものが思い浮かばない年も少なくない。自分がいかにぽけーっと暮らしてきたかを思い知るのもこの時期のならいである。
見よ、どれも膝を打ちたくなるものばかりではないか。

1995「震」

・ 阪神淡路大震災やオウム真理教事件
・ 金融機関などの崩壊

1996「食」

・ O-157食中毒事件
・ 狂牛病の発生
・ 税金や福祉を「食いもの」にした汚職事件が多発

1997「倒」

・ 山一證券など大型倒産の続出
・ サッカー日本代表が並いる強豪を倒し、ワールドカップ初出場決定

1998「毒」

・ 和歌山のカレー毒物混入事件
・ ダイオキシンや環境ホルモンなどが社会問題化

1999「末」

・ 世紀末
・ 東海村の臨界事故や警察の不祥事など「世も末」な事件が続出
・ 「末広がり」を来年に期待

2000「金」

・ シドニーオリンピックとパラリンピックでの金メダル
・ 金大中氏と金正日氏の「金・金」首脳会談
・ 国民的アイドル「きんさん」のご逝去
・ 新500円硬貨と二千円札の発行

2001「戦」

・ 米国同時多発テロ事件
・ リストラ、失業、デフレ、狂牛病との戦い

2002「帰」

・ 北朝鮮に拉致された5人が24年ぶりに帰国
・ 昔の歌がリバイバルされ大ヒット
・ ワールドカップと残業減らしでサラリーマンはまっすぐ帰宅


そして今年二〇〇三年は、「虎」。
理由は言わずもがな、「長引く不況、暗い事件や出来事ばかりの中、『虎』に勇気と感動をもらった。経済効果ももたらされ、久々に日本中が活気づいた」年だったから。
「ダメ虎」が「猛虎」になったように日本も強く変わってほしい、という思いも込められている。

一年前の今日、私は自分の「今年の漢字」について考えていた。
悩む間もなく、ある文字が心に浮かんだ。それは三十の年の私を見事に言い当てた一字だったが、残念ながら、来年も同じ文字を目指そうと思えるようなものではなかった。そして、私はこう書いた。

実は「二〇〇三年の漢字」はもう決めてある。来年の末にどうだったか、この場所で発表したい。「イイ線いったよ」と報告できるようがんばるよ!


その漢字とは「実」。充実の「ジツ」、実を結ぶの「み」。
しかし結果は、そんな立派な一字を目標にしていただなんて口にするのも恥じ入ってしまうほど、その境地には遠く及ばなかった。どうにかしなくてはならないある事柄について、なんの進展も見ることができなかった。一年前と同じ位置にいるのだから、これはもう「後退」というべきなのかもしれない。
私の二〇〇三年の漢字は「問(モン・とう)」だ。
「こんなことでいいのか」「どうすればいいんだ」「ずっとこのままだったらどうなるんだろう」を自分に問いつづけた一年だった。「探」もちらっと浮かんだが、事態打開の策を「探した・模索した」というには努力も忍耐も足りなかった。充実とは対極の、無為な年にしてしまった。

とまあ、総合的には情けない評価を下さざるを得ない二〇〇三年であったが、幸せなことにひとつだけ、「実(みのる)」で表すことのできる分野がある。日記関連の事柄だ。
上半期はアンケートものを何本もやり(「土俵の女人禁制」「『女性専用車両』を考える」など。この手をやるとかなりエネルギーを消耗するのだ)、新しい視点を与えてくれる意見にたくさん出会った。下半期は精力的に「モニターの向こう側の人たち」に会い、新しいタイプの日記の友人------ネットを超えてのつきあいができそうな------を得た。
夏休みには旅先から絵ハガキを送らせてもらったし、メールでは今年お目にかかった数の十倍くらいの人と話すことができた。ここを読んでくださる方もいくらか増えた。感謝の気持ちでいっぱいだ。
来年も『われ思ふ ゆえに・・・』と小町をよろしくお願いします。
みなさま、どうぞよい年をお迎えください。

【あとがき】
こりないねと笑われるかもしれませんが、「二〇〇四年の漢字」はもう決めました。「実」はちょっと高望みすぎたかな。来年はなんとか進歩したい。いや、ぜったいしなくちゃ。それではみなさん、どうぞよいお年を!