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「俺も好きだよ〜!」というメールと
その次の日の「昨日酔ってたんだ」という言い訳。
相関はあるのだろうか?
単に映画の話をして、昨日は十五夜。
月でも見に行く?というお誘い。
断らずに待っていた私もどうかと思うが、
だけどそれが理想の人からのお誘いならば
断れるはずもない。
空は曇り。月は全く見れなかった。
この前みたいに家でテレビ見るんだろうな。
今日はお酒も飲むかもしれないな、と思ってたらその通りで。
普通にコンビニよって帰って、飲んで、話して。
何もなかったと断言できるか?と言われれば
そうではないような気もする。
女の子が男の人の部屋に一人で遊びに行き、朝を迎えただけで罪だ。
わたしの話の止まらなさに彼は少し困っていたかもしれない。
状況は悪くはない。
でも明らかに、それまでとは違う関係を持ってしまったように思う。
ベビーミッキーの絵のついた便箋を持っていたから
それに書置きして、少し散らかった部屋を片付け
彼を起こさずに朝早く家を出た。
最後に、ピンクの飾りのついたヘアピンを
借りたTシャツとジャージの下に“わすれてきた。”
あの時
「好きです」って言ったら良かったのかどうか
いまだに良く分からない。
言ってたらどうなってたんだろう?
言わなかったから、今
非情に中途半端な位置にいる。
あなたは自分が理想の人だと知らないまま
わたしには理想の人がいるということを知っている。
そうしてわたしが理想の人に抱いている気持ちも知っている。
実際そんな人が目の前に現れたら
手も足も出せない。失敗したくないし、傷つきたくもない。
思いのままに行動することも出来なければ
理性を効かせた行動をすることも難しい。
あの、忘れ物の賭けは
表と出るか、裏と出るか?
自分が非情に腹黒いと思う。
**
起きたらしい。メール。
良かった。バイトに遅れずに済んだみたい。
寝起きの悪いところに送ってってと頼むのも面倒くさいから
早々と家を出てきてしまっただけなのだが
気を遣ったととられたようだった。
わたしも、彼のメールで起きた。
やっぱり家で寝るのが一番疲れが取れる。
レポートやる前に何か食べなきゃ。
今日はこの後、そのレポートが終わるまで寝れません・・・・・・。
明日になるかも。
**
理想の人の話をした後しばらく
彼は少し冷たかった。
その、理想の人に遠慮したのかな、と思った。
お互いに自己嫌悪を感じていることを告白したりした。
もっとこの人に対しては誠実でありたいと思ってた。
相手なんて女の子なら
誰でも良いんでしょ?とか
野暮ったいことを聞くようなことはしなくなった。
ぎゅ
って、抱っこしてくれただけなのに。それだけなのにね。
ううん。
それだけ、だなんて言葉で片付けてはいけないんだよね。
このままでは灰二のように
友好な関係を失ってしまう。
いま書いた言葉が自分自身を引き裂いて
動けない。
息をすることを忘れてしまいそうに胸の辺りが重くて苦しい。
わたしは
何てことをしてしまったんだろう。
今度会えたら
ちゃんと言おうね、「好きです」って。
あなたがわたしの理想の人です、って。
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