もうちゃ箱主人の日記
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2008年04月05日(土) Ich habe genug.




アルフォンソ様のブログに触発され
バッハのカンタータ BWV82 Ich habe genug.を
聴きました。

因みに、私はソプラノ稿(第二稿)の方を
愛聴しています。
ただ、こちらは、ホ短調に移調された関係から
オーボエがフルートに変更されています。
第1曲のオーボエの響きが聴けないのが
残念なところです。

バスとソプラノの違いに加え、
ハ短調の響きとホ短調の響きは
結構異なりますので
別の曲として、鑑賞するのも
一法かと思います。

今回、聴いたのは
ナンシー・アージェンタの歌うCD。↑


因みに、礒山先生のご本によれば
 Ich habe genug.は
現在の口語ドイツ語では、
「私は満ちたれている」というより
「もうたくさんだ」 というネガティブなニュアンスで
使われているとのこと。

「もうたくさん」 どころではなく
何回も、繰り返し聴きたい名曲ですね。(^ω^)

もう1つ、礒山先生のご本で読んで
感銘受けたのは
この第1曲が、《マタイ受難曲》の
Erbame dich. に似ていると
よく指摘されることについて
それは、定型のフィグーラであって
《マタイ受難曲》も、フィグーラを使用している、
と考えるのが正しい、としていること。

これは重要なことで
我々は、似たメロディを聴くと
とかく、あれの引用か、と結びつけたがる傾向があるが
影響という概念は
もっと慎重に考えたほうがいい、場合が多いように思う。

例えば、《バスチャンとバスティエンヌ》冒頭のメロディを
ベートーヴェンの《エロイカ》と結びつけることが多いが
これなども早計のような気がする。

まだ確定的なことはいえないが
モーツァルトが繰り返し使った
ジュピターの有名な《シ-ミ-ラ》音型。
これもモーツァルトのオリジナルではない可能性だって
ある。(かもしれない… (^^;))


もうちゃ箱主人