もうちゃ箱主人の日記
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2007年10月02日(火) 「サブプライムローン」問題と「合成の誤謬」 

巷間を賑わす「サブプライムローン」問題。

とても私など出る幕のない分野だが
ここにも「合成の誤謬」があったとなると興味が出て…

以前にも、裁定取引と「合成の誤謬」というネタは聞いたことが
あるような気がするが、↓は、それに
最近の政治をからめたのがミソ。


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「合成の誤謬」のワナ

米国の低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」問題に端を発した
ニューヨーク株式市場の下落などで、損失を出したヘッジファンドの多くが、
最先端の金融工学を駆使した「裁定取引」を行っていたと聞いて、
ちょっと意外な気がした。

裁定取引は、本来の価値(理論価格)より割安や割高な銘柄があるという
「市場のゆがみ」に着目し、ゆがみが是正される力に乗じて利益を得る取引だ。
先物取引を組み合わせるなど様々な種類があり、最先端の金融工学を駆使
することで、「理論上は必ずもうかる」というのが、うたい文句だったからだ。

 それでは、なぜヘッジファンドは軒並み損失を出したのか。

投資サービス会社、GCIキャピタルの分析によると、
サブプライム問題が市場を揺さぶった結果、
裁定取引で割安とされた銘柄の価格が想定以上に下落し、含み損が膨らんだ。

このため、それぞれのファンドでリスク管理ルールが発動され、
それ以上損失が膨らまないようにその銘柄を売って損失を確定する
「損切り」を余儀なくされたのが原因らしい。

損切りのための売りがさらに価格を引き下げ、
再びリスク管理ルールが発動される悪循環に陥った。

 GCIキャピタルの山内英貴社長は
「金融工学を使っても、今が本当に割安かの判断は間違うかも知れないから、
 リスク管理は必要だ。
 個々のファンドが損切りした判断は正しいが、皆が同じ行動に走った結果、
 損失は拡大した。
 いわば、『合成の誤謬(ごびゅう)』に陥った」と話す。

個々の行動が正しくても、皆が一斉にやると経済全体へは
必ずしも良い影響を与えない「合成の誤謬」のワナは、
そこかしこに張り巡らされている。

今夏の参院選で自民党が大敗した要因の一つは、
小泉政権以来の構造改革路線の負の側面が地方、とりわけ1人区で
批判を浴びたことにある。
構造改革路線は正しくても、様々な改革のシワが地方に寄ることを
きちんと見通していたのか、国民に説明していたのかが問われる。

一方、民主党が参院選で公約に掲げた農家への戸別所得補償制度なども、
仮に個々の政策として正しくても、同様の歳出要求が乱立すれば、
財政はパンクしてしまう。

消えた年金問題の追及は必要だが、それだけでは年金の不安はぬぐえない。
年金財源をどう確保していくのか、消費税を含めた議論も重要だ。

政治の役割は、個々には正しい政策であっても、
経済・社会全体への影響を考えて取捨選択を明確にし、
「合成の誤謬」を起こさせないことにある。
説明責任も欠かせない。
     《後略》

(2007年9月25日 Y新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/ippitsu/at_ip_07092501.htm


もうちゃ箱主人