もうちゃ箱主人の日記
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2005年02月02日(水) わたしの好きなゲンダイシ

Webで拾った現代詩から……

まだ感受性の豊かだった30年以上昔に
貪り読んだ詩たちである。
 ああ、なつかしい!

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清岡卓行

 石膏

 氷りつくように白い裸像が
 ぼくの夢に吊るされていた

 その形を刻んだ鑿の跡が
 ぼくの夢の風に吹かれていた

 悲しみにあふれたぼくの眼に
 その顔は見おぼえがあった

 ああ
 君に肉体があるとは不思議だ
     <略>
 石膏の皮膚を破る血の洪水
 針の尖で鏡を突き刺す さわやかなその腐臭

 石膏の均衡をおかす焔の循環
 獣の舌で星を舐め取る 清らかなその暗涙

 ざわめく死の群れの輪舞のなかで
 きみと宇宙をぼくに一致せしめる
 最初の そして 涯しらぬ夜
  (詩集「氷った炎」から)

<一言>
 ご多分にもれず、清岡卓行の名は
 原口統三(1927-1946)の『二十歳のエチュ−ド』
 の中で、著者憧れの詩人として知った。
  (今やこの本も、知る人ぞ知る、になっただろうな!)

//(続く)////////


もうちゃ箱主人