 氷室冴子さんなら、吉野忌が正しいのだろうと思いつつも「しーのが揚げたドーナツ」のドーナツを挙げさせてもらいました。ジャパネスクでも、銀金でもなく、クララです。氷室さんに入ったのは、雑誌(小説ジュニア……もう何人が判ると言うのか)掲載時のジャパネスク一話、すげーと思ったのはアルルカン、立ち尽くしたのはシンデレラ迷宮ですが、やっぱりクララで。 女の子たちの大変で楽しい学園生活の時代はここから始まった気がするので。
シンプルな、シナモンシュガーのドーナツは今なかなかないのですね。それこそ夜中にこっそり揚げれば良かったのですが、そこはまあ、それ。 たぶん、30代以上で能動的に読書した人の多くのきっかけになったであろう氷室さん。いつでも「少女小説は地位が低いと言われるけれど、まず小説としてしっかりしていなければその論議の土俵にも立てない」と強く訴えられていた氷室さん。 強くて、口が悪くて、繊細で、好きな男の子に「置屋のやり手ババァ」と言われてへこむそんな女の子たちがとても好きです。 ありがとうございます。 ドーナツ食べながら泣けて仕方がありませんでした。
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