「ケータイ」と打って変換すると、「ケイタイ」と出ます。逆もまた然り。 大概の若者文化は判っているつもりですが──ただし、プリキュアとかマリみてなどが若者文化に類されていると仮定して──ケータイは判りません。そりゃもう、さっぱりきっぱり。 今の子は3年7ヶ月前(調べてもらった)からずっと使用しているので、実にシンプルな機能です。それすら使いこなせていませんが。そして43ヶ月の間に世間は目まぐるしく進化していたのでした。 ため込んだポイントが今月末で切れるし、そろそろ電池の減りも速くなったし、3年間使えば世間的には頑張ったほうだろうし、そろそろ機種変更でもするかな、と軽く思いDoCoMoショップに足を踏み入れて………判らん。心底判らん。ワンセグってなに、GPSって庶民が使っていいものなの、FOMAってなに。 仕方がないので、お店のひとに相談しました。 「どの機種がお望みですか?」 こっちが相談しているのに、質問で返すのは卑怯です。お店の人がカタログをびろーっと広げてくれます。 が、どれって言われても。言われて選べるのならそもそも相談しません。 私としては、電池が入っていて、話せて、メールの送受信が出来て、ちょっぴりネットが出来れば構わないのです。ぶっちゃけ、今のままでも別に不自由はないし。カメラもワンセグも着うたも別に固執はないのです。
思い起こせば、前回の機種変更の時も、「話せてメールが送れるの」しか希望がなかったので、少しでも候補を減らそうと「カメラ要らないし、ケータイでゲームもしないので要りません」と親切心で申し出たのにどうしたわけだか怒られたのでした。 なぜだかはいまでも判りません。 「そんなケータイはない」って言われたけれど、いくら3年と7ヶ月前でもそれはないだろう。
と、前回の轍を踏まないために、予習しておいた決めぜりふを意気揚々と 「フルブラウザのあるの!」 「全部です!」 わーい。振り出しに戻る。
店員さんもくじけません。 「幾つか見本持ってきましょうか? どんなのがいいです?」 「かわいいの」 これで、何個かセレクトしてくれるというのはたいしたもんです。さすがプロ。 ……ただ、それが全部ピンク色だったのは偶然ですか。気にしちゃ駄目ですか。そうですよね、そんな安易な方法のはずはないですよね。うん。 そんなこんなで30分くらいあーだこーだと相談に乗っていただき、いったん帰宅することにしました。 が、最後の最後で重大な話が……。 「今のケータイの充電池、1個は無料で差し上げますよ」 ………振り出し戻りすぎです。 どうしたらいいんだ……。
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