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2004年12月25日(土) 幽霊の気配

クリスマスプレゼントを交換っこした。
ダーに、スポイト瓶と蟻の観察セットをあげた。
そして、香水と紙のお香をもらった。





もともとはイタリアの修道院の薬局だった、というお店の香水は、リアルな花の香りを追求している。
ダーが選んでくれたのはスズランの香りだった。
甘い六月の香り。
雨の降る庭園といった感じだ。
しっとり濡れた羽を虫や鳥が休める。


紙のお香はミモザの香り。
ミモザの香りは、幽霊の匂いだ。
幽霊の匂いなんて嗅いだことないけど、なんとなくそんな感じ。
古くて広くて平べったい日本家屋に、一部屋だけある洋室。
ソファーがあって、油絵が飾ってあって、ボックス型のピアノには赤いベロアのカバーがかけてある。
ピアノの鍵盤に指を落とす。
ヒヤリと冷たい。
決して後ろは振り向かないけど、振り向くときっといる。
あの少女が、窓辺に立ってじっとこちらを見ているんだ。
そんな匂い。
そうだな。
“香り”ではなく、“匂い”だ。
“存在”ではなく、“気配”だ。


スズランもミモザも凄く気に入った。
どうもありがとうv

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