絵の中で暮れなずむ空にも似た人物は僕の自画像。あの僕を君は観なければ殺されるよ。口ん中に錆びたギザギザの牙がたくさんはえている怪物が僕の自画像を観ようとしやしない君の血肉を不味い不味いとぼやきながらむさぼっちまうよ。だから君はあの僕の自画像を懸命に観ないといけないと、僕は、思うんですね。