ことばとこたまてばこ
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2006年08月03日(木) ぞぞぞっと夏がやってくる

例年よりすこぶる遅い夏という季節の第一歩をこの身に浴びている。

にわにわと全身から汗がにじむ。づるふふと汗の臭い。へりんへりと粘つく汗の跡。
ちきりちきりとハッキリクッキリあんまりにも鮮やかな陽光はすべてが薄い刃のよう。

まぶこを閉じて太陽へ顔を向ける。
まちがいのない、疑う余地もない、無情の灼熱の塊が丸くぽっかり見える。
まったく透明でそこに存在するはずがない、と思わしめるほど極限の白で。


気づかぬか、後ろを見ろ。

灼熱の塊は眩く白い光で確実にお前へと向かって浸食しているぞ。
無謀であろうとも心躍らせて逃げたまえ、
もしくは果敢に心躍らせて立ち向かいたまえ。



走って走ってる、灼熱の塊が。

走っては知ってる、灼熱の塊の心地よさと恐ろしさ。

走って走って走って走って走って、夏という夏の季節の清れつな風に背中を押されて。


走って走って走って走って走って走って走って走って走って走って走って走って。


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