ことばとこたまてばこ
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2006年03月30日(木) 沼はプリンを食べたかった

泥沼にぷかりと浮かぶプリン。
一面の茶色の中、雄々しいカラメルの黒が覆いかぶさった艶かしい黄色。
深い緑色の苔むす甲羅を背負った老亀が水面に顔を出す、
そのさざ波がプリンをふるふるると震わせる。

願わせる、そのはかなさが。

切望させる、その黄色で。

沼の向こうには陰鬱な木陰をもたやすく払拭するほど目にも鮮やかなる紅い鳥居がそびえたつ。
そのたもとで血走り濁った目付きの男性はしばし呆然と立ち尽くすことを愉しんでいた。



アメンボがするすると行き交う沼は

プリンをやさしく

食し


た。


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