ことばとこたまてばこ
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| 2005年11月20日(日) |
一周年を祝して 『天 -6-』 |
あの老婆がささやく、 とてもやわらかに熟れた、 まるで腐つているほどの、 桃色の果実が、 そろそろにはじけてしまいそうだと、 ちらばるあかぐろい果肉は、 ぼうぜんとたちつづける影が、 すべてくらいつくす、 そのとき影が腹をこわしてはならぬのでこれを、 と正露丸をもらったよね、 あのときのきみは。
たからかな9時を告げるサイレン、 その音があまりにもたからかすぎて、 時のながれがすべてを錆びさせるとおぼしく、 猫とじゃれあうことすらもゆらぎて、 なんだかどうしようもなく、 きれいにしなくてはならない、 きれいにしなくてはならない、 きれいにしなくてはならない、 きれいにしなくてはならない、 きれいにしなくてはならない、 きれいにしなくてはな。
まるつきり、 ほそかつた、 あの、 からだ、 にく、 ほね、 いき、 それをばわたし、 いちどたりとも、 ころさなかつたといえるだろうか、 はたしてほんとうに。
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