声優さんと映画とアニメと
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| 2008年03月09日(日) |
わ〜い〜わい(微修正) |
今日は各誌にも載っていました、広川さんの訃報。 ネットだけでなく、TVや新聞を通じて、一般家庭にも悲しいニュースが駆け巡っていたように思います。 我が家の朝日新聞のお悔やみ欄にも、写真つきの記事が掲載されていて、お姿ひさしぶりに拝見して、目が曇りました。
広川太一郎さんといえば、山田さん、野沢さん、伊部(雅刀)さんなどとかと同じ時代に活躍されていた方で、結構バラエティ番組やクイズ番組での顔出しのナレーションのお仕事などもなさっていました。 そんな経緯から、私ぐらいの年齢層の人間にとっては、あの年代の声優さんは今の声優さんよりも、親と共有して知っている、お茶の間にも浸透した役者さんだったと思います。 広川さんドラマにもまれに出ていましたよね、確か(うろ覚えで済みません)。 1970年代1980年代は、声優さんが出てくる特番なんかも結構あって、富山敬さんなんかはお歌も披露されていたような記憶の断片もあります。 佐々木功さんなんか、家族対抗歌合戦のような番組にも出ていらしたような・・・ あのとき居た息子さん、きっと既に普通にお兄さんに(おじさん)なっているんだろうな・・・
最近放送されていた大胆MAPのような、声優さんやアニメのキャラを扱うこと自体を、特異で不思議な雰囲気になるような、そんな妙に勘違いのような取り上げ方をする番組が出てくるようになった。 こんな風潮の背景に、オタクを奇異の目でみて、特殊な文化のような取り上げ方をすることそのものが、なんとなく重大な性犯罪をしでかした某Mの事件などの影響があるように感じます。犯罪を犯したM君みたいな人、アニメやゲームが趣味の引きこもりの人=オタク=性犯罪の温床みたいな、アニメやそれにかかわる職業の方々までをひとくくりにした、一種の偏見の連鎖を生むきっかけになってしまったのかもしれないなと思うと、残念でなりません。
もともと、家族全員で見るゴールデンタイムのアニメが死滅して10数年。 もはや親と子が同じ食卓を囲まない夕ご飯時。 それがたとえ土日でも?本当にそうなのかなぁ・・・・ 親子が経験を共有できない、お友達と自分も含めて、昨夜見たアニメが・・・という共有体験を通した会話ができない、同じアニメや声優を好きなファンの間でしか経験や感想を共有できない、そういう今のアニメの位置づけにも、残念なものがあります。
まあ、こっち方面の愚痴はやめます。 昨日はショックであまり書きませんでしたが、広川さんをお名前も含めて意識したのは、600万ドルの男のリーメジャースの吹き替え、謎の円盤UFOの司令官約の吹き替え(今は大御所の羽佐間道夫さんが若き士官のフォスター大佐、仮面ライダーのおやっさんこと小林昭二さんがフリーマン大佐を担当していたっけ)。 30代の方には犬のシャーロックホームズが一番知れ渡っている役なのかな?(ヤマトの守お兄さんなども)。 一般には新聞に書いてあるように、007シリーズでのジェームズボンド(ロジャームーア)の吹き替えが代表作に挙げられていますが、個人的にはダンディ2という娯楽アクションドラマでのトニーカティス役が一番記憶に鮮明です。 このドラマではロジャームーアをもう一人のFIX声優さんである佐々木功さんが担当、親友役のトニーカーティスを広川さんが担当、いい声チームだったのが忘れられないです。(DVDBOXを持っていたりしちゃたりしてみたり・・・) 広川さんの軽快なギャグは、ミスターBOOよりもこっちが先ですし、計画的駄洒落のてんこ盛りでオリジナル台本を丸無視するスタイルも、このダンディ2の旦那役で確立された、原点があったのではと思います。 この作品は本当に広川節による名言が目白押し、毎週繰り返して同じおやじギャグをかっとばすので、最後には言い出す前に分かってしまいました。 たとえば、悪い奴らに捕まって脱出するシーンで敵を殴りながら叫ぶ「窮屈十靴運動靴」 悪い奴らと格闘中の雄たけび「熱血〜!」 怒ったときには「あたまにキナコ」 殿様も旦那もめっぽう美人に弱くて下半身もゆるいので、いつも女スパイにだまされる、 (フジ子にめろめろなルパンの原点がここに) 美女を見ると「うれしこちゃん」「子猫ちゃん」の連呼(笑)・・・ そして無二の親友な二人が出会いがしらに挨拶するは「わ〜い〜わい」 気取ったお殿様なんだけどジェームズボンドのようでもあり切れ者を演じる佐々木さんも素敵だったし、下品丸出しの育ちの悪いアメリカ人なんだけど、熱血でユーモアがあってタフで天然で賢いという役が広川さんがカッコイイという構図。特に広川さんの、軽快で意味無しな親父ギャグな駄洒落が、軽妙洒脱で本当に楽しいおしゃれな作品という形に開花していました。 そんな駄洒落の帝王でありながらも、「謎の円盤UFO」や「600万ドルの男」(サイボーグ危機一髪だっけ、そんな邦題が・・・笑)などの、超カッコイイ2枚目役や、ジェームズボンドの歯の浮く2枚目などなど、シリアスで誠実で清涼感のある響きの良いハンサム声で多くの女性ファンを虜に・・・これら作品では広川さんの美声効果が、人気に大いに加担していたのは間違いがないと思います。 書けば書くほど寂しさが募ります。ご冥福を心からお祈り申し上げます。
web拍手のメッセージから、数件、広川さんの思い出や追悼のお言葉をいただきました。 同世代や近い世代の方には、私と似た状況の方も多いみたいですね。 メッセージありがとうございます。 悲しいけど、いい思い出を作品ともに残してくださった彼に対しては、笑ってお見送りしてあげたいなって思います。本当に素晴らしい声優さんでした。 そしてスパイゲームでの森川さんとの素敵な共演が、最後に私の脳裏に残った2枚目の広川さんです。 レッドフォードは野沢さんよりも個人的には広川さんの方が嵌っているので大好きだったので、テレ東の新録で、レッドフォード広川さん、ブラピ森川さんのお二人名前を見たときは、万歳三唱をして夜中なのにアパートで叫んだ記憶があります。 この配役を超える夢の共演はもう2度とないのかと思うとあまりにも寂しいです。 全盛期に比べて広川さんの滑舌が落ちたなぁとは思いましたが、演技は本当に素晴らしくて最高に素敵な吹き替え版でした。再放送しないかなぁ・・・ 広川さん語りをし始めたら、富山さん語りをするのと同じぐらい長くなるので、今日はやめます。 まだまだホームズやスノークなどなど、アニメの役なんかもいろいろ語りたいですが・・・
彩雲国第2期最終回 昨日リアルタイムで見ていたのですが、その直後に訃報を見て吹っ飛んでました。 大団円でしたが、なんとなく王都居残り組が活躍せずに終わってしまって、残念。 お兄ちゃんの静蘭なんか、本当に最後は腹黒なたけのこ投げ野郎だけの印象が残りそうで、残念。 迷子なひーちゃんの役も、本当の出番はこれからですが、原作もまだこれからなので、使いこなせず終わった感じ。 王の座を狙うあのおじさん達も・・・すべてが続くもよし、OVAでも良しという感じで終わり。 藍将軍というか藍家は全員が大活躍できて、よかったなぁと(爆)。 そんな終わり方、ちょっと物足りないなぁ・・・。
映画を何本か見ました。 「ジャンパー」ヘイデンが文句無く若くて美形(爆)。 演出がなかな上手くて最後まではらはらドキドキ。 まるで今後につづくシリーズ物の第1話長編パイロット版のような仕上がり。 TVシリーズにするも良し、映画でシリーズ物にするも良し。 惜しむらくは、余りにも主人公の行き方が行き当たりばったり、目的意識が欠如しすぎ、流されて気ままに生きる金さんのような生活なので、あまり深く感情移入ができない。同情できないぞ、この極楽トンボという感じ。 悲しい過去や家族の仇という話にも展開しますが、それでも主人公の性格があれだとなぁ・・・(笑) 痛快なアクション作品で楽しめますが、もうひとひねり人物の性格描写や心理描写そして設定の種明かしがほしかったです。85点。(ヘイデンが可愛いので10点加算)
「プルートで朝食を」 先日「28日後・・・」の冒頭で、彼の大事な部分がポロリプラーンとなるシーンをしっかり目に焼き付けてしまったキリアン・マーフィ君主役。 彼の美しい女装が全編に見られる性同一性障害のお兄ちゃんのお話。 男子でありながら男子でいつづける自分を否定するトラウマを負ったきっかけは、やはり実の母に捨てられたこと、実の父親を知っていながら知らないふりをしなくてはならなかった生育環境が原因だろうと思います。いかにもイギリス映画作品で、人物のアップの撮影方法や至るところに出現する、どこか甘えん坊で圧倒的にやさしく主人公にアプローチしてくる中年のゲイのおじさん達。かれらは日ごろは普通の男性として暮らしているのに、女装と知っていながらも主人公に惹かれて行く動機が、性的なもの以外にあるとは思えないのですが、あからさまな描写やキスシーンすら回避、抱き合うのがせいぜいでした。 その点では、すこし物足りなかったというか、同棲愛が当時のイギリスでは重大な罪ではない様子(同じ時代のアメリカとはずいぶん空気が違う)。 不思議な1960年代末あるいは1970年代初頭の世界。(ヒッピーにディスコにIRAテロ)。 前半は笑い泣き、中盤はややダレ気味、後半一気に決着を・・・キリアンの女装もだんだん美形度がレベルアップ、化粧も自然で、物腰もすべて絶品でした。
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