声優さんと映画とアニメと
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2008年02月23日(土) 吹き替えはやっぱり良い

映画を2本見ました。アレックス・ライダーとパーフェクト・ストレンジャー。
この2本を見て、やっぱり森川さんの活躍のフィールドメインは吹き替えにあるなぁとつくづく思いました。
まず知ってなければ、この2本で彼が共通して居ることに気がつかない、それほど演技が違う、声も違う。
パーフェクト・ストレンジャーを見て、2枚目をやるよりも、彼の活躍の場はこっちにあるのかもって思ってしまいました。
とりあえず感想。

アレックス・ライダー
主人公のアレックス・ペティファー君、めちゃくちゃキュート。もうすこし丸顔だったら、息子にしたい(笑)
くるくるの巻き毛の金髪が超良い感じ、角度によってはめっちゃ美形、未だ育ちきっていないのですが、美男子に育てば大物になれる素質あり。体も良くトレーニングしていて結構筋肉質。このまま小さく固まらないでほしいなと思います。吹き替えで見てしまったので、彼の演技力は判断つきませんが、良い表情しています。
作品としては、スパイキッズよりやや対象年齢高いのかなって思いますが、主人公は年齢設定14歳(ペティファー君は17歳?)のませた中学生。お話的には、NHKで7時台にやっている海外の子供向けアクションドラマといった感じです。脇を支えるキャストは豪華、声優さんも豪華。
ネットで映画を少しでも調べればすぐに判ってしまうので、ネタバレしてしまいます。
アレックスの育ての叔父さん役がユアンマクレガー。
007みたいなもので、MI6のエージェント。出番は冒頭の5分(爆)。
まさに007ばりの大活躍アクションもありますが、アレックスが子供でありながらも、スパイになる理由が、この叔父さんの作戦の途中での失敗にあります(あっさり殺されしまったのが、これまた・・・)。
ユアンのセリフはアレックスとの会話がメイン(というかそれしかないです、あとはアクション時の息)、その部分の森川さんの声は、スターウォーズのオビワンよりもかなり柔らかめ。クールなのに優しくてナチュラルトーン。2枚目声ですが、愛する甥との家族の会話なので、気取りも作りもしてない感じがすごく良いです。
でも、こんだけぇ〜というほど、出番が少ないのが残念無念。やっぱりユアンはカッコイイ。
アレックス君の声が、スターウォーズのアナキン浪川大輔君で、この冒頭の会話シーンは、まるっきりジュダイコンビですが、浪川君の方は、声をかなり少年にしているので、フラッシュバックはしませんでした。
こうして聴くと、浪川君は大人の役で無理に声を太くして演技するよりも、コレくらいの少年と青年の間の年齢の声と演技が凄く自然な良い感じで好印象。まだ当分は少年役ができそうな感じです。
仇役の声を古澤徹さんがクールに担当。またボスキャラのミッキーローク(悪のボスなのかな)を大塚芳忠さんで、これまた痺れるいい声。
ボスの部下達がみんなちょっと妙なのは、子供向けだからなのかな?
すごく変な女性秘書(?)を雨蘭咲子さんがダーマ声のコミカルな演技で盛り上げています。
爽やかな美形少年の冒険活劇スパイアクションとしては、実に楽しめますが、突っ込みどころ満載なので、心が大人でスレてる人にはくだらないかもしれません。MI6の人たちも、一見普通そうで実はかなり珍妙な人たちで、まともそうなのは叔父さん(ユアン)ぐらいかも(笑)。どうせならオースティンパワーズほど突き抜けて欲しかったのですが、そこまで陳腐に仕上げなかったのは、一応、子供向けであっても、正統派のスパイアクション風にクールに仕上げたい気持ちが監督さんにあったのかな?
私はアレックス君が好みだったせいか、かなり楽しかったです。
まあ、森川さんだけ目当てなら出番が少ないので、レンタルでちょっと確認程度で十分ですし。きっとすぐにCSやTVに降りてきますので。その時確認すれば良いかと思います。星二つ半ぐらい。

パーフェクト・ストレンジャー
男の名前ですっぱ抜き記事を書く有能女性ジャーナリストのロウィーナ(ハル・ベリー)の幼なじみの友人の女性が死体で見つかる。事件に深く関わりがある有名広告代理店の社長ハリソン(ブルース・ウィリス)と女性記者の助手でもあり凄腕ハッカーで有能だけどすこし屈折している友人マイルズ(ジョヴァンニ・リビシ)。
事件を追うため、ハリソンの懐深く入り込むロウィーナを女性として気に入って、ハリソンが誘ってくる。

映画作品としては、ネットの評価では星2つ半あたり。それほど高くなかったので、期待していなかったのですが、結構面白かったです。サスペンス仕立てで、最後にどんでん返しがあります。
主演はハル・ベリー、相変わらずのシャープな感じのするセクシー美人、本田貴子さんがなかなかの熱演。
クレジット的には2番目がブルース・ウィリスで声は内田直也さん。ブルースの地声が高いので彼の出演作を原語で見ると、いつも野沢那智さんが合いそうだと思いますが、今回の役の雰囲気では内田さんの演技の雰囲気がすごくマッチしていて良かったです。
森川さんの吹き替えの感想としてはこちらが本命。
出番もすごく多くて、セリフもふんだん、演技的にもとても面白いポジション。
作品としては大スターのハルとブルースの2枚看板ですクレジットは3番目ですが、事実上2番手で主役の一人。声はやや高めで、コミカルな脇役の時や黒人の役などの時に使う声質。クールさや響きを完全に消した、普通のそこいらの兄ちゃん声。おちゃらけている時は石丸博也さんがまくしたててる系、ちょっとまじめモードに入ると、やっぱり男前なオーウェン・ウィルソン系の声になります。
森川さんの吹き替えでは、昔から2枚目の主役以外にもこういう普通のまくし立てるあんちゃん系は沢山ありますが、この傾向のこの声で、これほど重要な役は初めてかもしれません。
後半の、役者さんの微妙な表情の変化に対応しての微妙な感情の揺れを声に込めて行く部分が、演技的にも非常に面白かったです。どきどきしました。
森川さんとしても、吹き替えでこんな役をもっともっと演じてみたい、そんな熱演です。
良い声の森川さんが好きで、そういう声の演技が聴きたいには満たされないかもしれないですが。
演技者森川を堪能することを求めるなら、観て損はない、大絶賛の作品です。
ここに来て、この役を演じたという事の意味が、彼のキャリアで結構重要な意味を後にもたらすかもしれない、もしかするとこれが一つのターニングポイントになって行く可能性もあるなぁと思いました。

彩雲国物語
藍州編のメインの部分を一気にやってしまいました。びっくり。
小野坂さんが美味しい役、関君も見せ場がありました。森川さんも、とりあえずはお当番なので、結構、素敵セリフもあって嬉しい限りです。次週の方でも、もう一つ見せ場があるはず(すっ飛ばされる懸念あり)ですが、今週の一番美味しいところを持って行ったのは黒狼さん。めちゃくちゃ痺れる素敵セリフを池田秀一さんから聴けました。シャアの最後となったガンダム劇場版以来、久々に鳥肌でした。
次回で藍州の騒動は終結。その次は最終回。今回のぶっぱしり方なら、決着はつきますね。
第3期は無いかも知れないので。これで大団円になると、拾われなかった伏線が残念かも。

明日の天気が心配です、飛行機が飛ばなかったら新幹線かなぁ・・・




まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

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