声優さんと映画とアニメと
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2007年12月22日(土) 諸刃の剣を持つ男

誰もが認める美声というのは、実は諸刃の剣なのかも知れないなぁと思いました。声の響きの美しさに気をとられてしまい、微妙な演技のニュアンスを聴くものが消化しきれないうちに、次の美声が聴こえてきてしまうので、演技での絶妙さが印象に残り難いのかもしれないなぁと、そんなことを思ったのはドラマCDを聴いていてなんですが、それを実感したのは、その後に見た吹き替え作品でした。

今日は雨、私は予想外に体がヘロヘロだったことに朝起きて気がつきました。体が言うことを聴かない(爆)。ちょっと午前中はかかりつけの医者へ行って点滴(喘息用)。午後はノックダウンで居間のソファーでごろごろ。台所では最近すっかりパン職人になった旦那がフランスパン作りに挑戦中、パンが焼けるまでにはかなり時間がかかりそう、その間私は居間にあるメインのオーディオシステムでドラマCDを・・・いやぁ・・・良かったです。

CD■ドラマCD TVアニメーション「Devil May Cry」Vol.1
<キャスト>
ダンテ:森川智之
パティ:福圓美里
モリソン:大塚明夫
レディ:折笠富美子
トリッシュ:田中敦子
エンツォ:松本保典
アグニ:たてかべ和也
ルドラ:肝付兼太

お話は、まんまTVアニメの世界観を維持していて、アニメを観ていない人はこんな感じなのかなぁ・・・と雰囲気が伝わるし、アニメを観ていると、そうそうこんな感じ・・・というわけで、違和感なし。
各役者さんも演技にブレを感じな無くて、夏に収録が終わってから数ヶ月経っていても、さすがというか、もっと凄いというか、やっぱりドラマCDはキャラのイメージを維持しつつも自分の間で演技している分、全員の役者さんとしての上手さが心地よかったです。ゲストの松本さんが、もう、どうしましょうのおちゃらけヘタレお兄さんで、なのに妙にダンテになじんでいるところが、数日前にテッカマンブレードでノアルとDボウイの男の友情関係をみた直後だけに、嬉しくなりました(松本さんの役のエンツォはぜんぜんクールでもカッコよくもない男の演技なんですが・・・でもねぇなんだかダンテのダチなんですよ、嬉しいなぁ)。
あと、魔剣であり、モルギフ(どこの国のマ剣だ?笑)みたいに喋るアグニとルドラが、一緒にながらで聞いていた旦那も大喜びの、がべさんと肝付さん。私たち夫婦には、この方々は永遠にトンズラ(ヤッターマンの3悪)とズラ(どかべんの殿馬)の声の人なんだなぁと実感(大学の同級生夫婦なので、アニメなどTV番組の記憶が一緒なのがメリット)。最後のトラックのフリートークはこの老獪なお二方が全部持って行きました(笑)。そうそう、フリートークで大塚明夫さんが、あまりにモリソンのまんまだったのには衝撃、あれ、マ王のフリトではもうすこし違った気がしましたが・・・役が抜けてなかった?でもコメントで役を自分に引き寄せておりて良かったと・・・つまりはモリソンが地に近いのか・・・奥様の沢海さんが超羨ましい(爆)。

内容は、TVシリーズと雰囲気が似た題材で、エンツォとダンテがどうして腐れ縁なのかを、モリソンがパティとレディに語る、リアルタイムで悪魔が襲ってくるエピソード、レディも出てくるぞ、という感じで、TV作品の30分ではここまで人間関係や人物描写が深堀りできなくて物足りないなぁと思っていた部分を補ってくれて良かったです。特にダンテはアニメでは動作で見せてしまう部分をドラマの場合は音で表現しなくてはならないので、やや饒舌。そこが森川さんファンには堪らんです。とにかく森川さんのダンテは、ものすごく緻密にクールでいい男なのに心の中には優しくて寂しがりや(聴いた直後に旦那いわく、ダンテはかなりなツンデレだなぁ・・・、そう、そうなんです、ピンゴ、ジャックポッド!!)、これが本当に上手く絶妙なニュアンスで表現されていました。しかもいい声をずっと維持して、演技の微妙な揺れというか、あっ!きっとこれは、少しニヤリとしながら云ってるなぁ・・・などなど、表情が読める感じで、声のバランスの絶妙な変化にうっとり。素晴らしい。
TVアニメ作るのは大変でしょうから、もうCDドラマでいいです、どんどん出してください(爆)。
2巻はギャグ編になるみたいですが、このクール系のドラマのままで兄のバージル(できれば井上和彦さんか堀内賢雄さん希望)との過酷な戦いとか、魔界での壮絶なバトルとか、戦国BASARAのドラマCDみたいな感じで展開して欲しいなぁ・・・ゲームとドラマCDだけでも十分満足です。その後で、ドラマCDをネタに第2期のアニメを・・・なんて贅沢な!!ビンゴさんの脚本はTVシリーズでは、凄く良くなりそうなのに、いまひとつのめりこめる要素が足りない、物足りなさがあったのですが(ええ、ドラマCDでもそういう部分があります、特に悪魔の描写がおざなりすぎます)それでも、声の演技100%のドラマCDは、より各声優さんの演技の上手さ光って、お話のスカスカな部分を補っている印象です。ドラマCD万歳です。
リンク張ったのはアイメイトTVのドラマCD収録インタビューのページなんですが、森川さんのコメントに、この作品での出来に自信を感じとりましたが・・聴いて納得。声の高さも抑揚も本当に良い感じ。

夕方に、AVP(エイリアンVSプレデター)のDVDを観ました。
エイリアン対プレデターの続編がまもなく公開ということで、ディレクターズカット版(以前に出た劇場公開版より10数分シーンが増えていて収録時間が長くなっているらしい)も欲しいのですがまだ買ってません、とりあえず半年?もっとかな?けっこうなインターバルがあった感じで、ひさしぶりに観ました。
私の旦那はプレデターファンで、DVDを全部持ってますが、私はエイリアンファンだったりして、微妙に応援しているサイドが違うのも良い感じ(笑)。
AVPは劇場で吹き替え版を見て、劇中に2箇所ある森川さんの美声イタリア語に酔いしれた記憶が蘇り、くだんのシーンでは、身構えて聞いてそのあと椅子からころげ墜ちそうになったり(旦那があきれてました)。やっぱりあの転がるようなイタリア語、凄いです。森川さん林原さんのラジオに出たとき早口言葉に轟沈してましたが、(昔のラジオでも轟沈してましたっけ)本業の本番では半端じゃない集中力ですばらしいカツゼツです。さすが本番男。オーデションに強い理由が想像つくほどに良く判ります。
それにしても、良い声だし、上手い。お話はさておき、みんな本当に上手い。
共演はおなじみの本田貴子さん(我が家ではおタカさんと呼ばれてますが、彼女はイルマーレやフロントミッション5などなど、共演が多くて嬉しいお相手)で森川さんとも掛け合いのシーンは絶妙に演技のレベルが合ってる。(距離感などが抜群にマッチしていて絶品の駆け引き)。
共演には江原さん、立木さん、堀さん、玄田さん、などなど、おなじみの超実力派軍団。この脇に囲まれての本田さん森川さんの勝田卒業生先輩後輩コンビでの主役というのが嬉しかったり。中身も、プレデターファンは大喜び、エイリアンファンは絶対に続編で復讐してやるぞギッタンギッタンにしてやるぞと誓いながらも、結構ニヤニヤ楽しめる作り、A級ではないです、人によってはこれはれっきとしたB級ですが、個人的にはA-ぐらいの位置。(あの名作といわれたブレードランナーは公開直後はぜんぜん当たらなく上映がひと月で打ち切りになってしまい、私とか友人などのSF好きはA+級作品と評しておりましたが、最初の世間の評価はB+級でしたっけ、それがビデオで販売されて沢山の人が見るようになって、評判が激変した珍しい作品です、いまではゴールデンでも超A級、はじめはハリソンフォードが物好きよばわりされてたっけ・・・閑話休題でした。)
おそらく私の旦那がプレデターを好きなのと同じレベルで、私はこの作品が好きなんだと思っております。
世間一般的視点では、たいした映画じゃないのかな?ゴジラ対モスラとかゴジラ対キングギドラみたいな作品が嫌いというか馴染めない方には、ぜんぜんお勧めできません。(爆)。
とはいえ、そんなオタク的にお気に入りの作品に、ましてや森川さんがメインで出ていて、良い声で良い演技を披露してくれるので、個人的にはかなり癒されました。

(森川さんのDVD吹き替え出演作はSF&アクション物で出演率が相当高いのにも、個人的萌えポイントです。)

今日はこれで寝ます・・・そうそう、ヘブンズドアの表玄関が午後にまたまた更新されて居ました。
森川智之のレディオベルのURLと直リン(ハイパーリンクって最近死語?)が公約どおりに貼られました(昨夜来たコミコミのBL通信にも告知がでていました)。エンターティメントっていうことは、BLに限らず、ドラマCDやイベントなんかの情報を流していくのかな?スポンサーが書いてないので、様子がわかりませんが、どうなっていくのかも楽しみです(F1チームみたいに、テストではスポンサーなしのすっぴんボディで走っても、レース本番では沢山のスポンサーロゴがべたべたと貼られる、そんな感じでプレ放送ではすっぴん番組で、本放送で話題にあわせてスポンサーが明らかになっていくとか・・・勝手な妄想です(笑)。


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

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