三日坊主日記
瑞樹 美霧

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■ 昨夜

 風呂から上がって来てさて寝ようか、と部屋に戻って来る階段の中程で、海しゃんが必死に天井を見上げ、『あれ欲しい』と鳴いていた。
 見上げると、何やら黒い塊が……。

 巨大な蜘蛛だったら嫌だよなー、っつか、通行中に落ちて来たらすげー嫌、と思ったのでにゃんズの玩具の紐玉のボールを何度か投げつけてみる。

 ……まあ、ノーコンなので、当たりはしないんだけどな……(溜息)。

 何度かやってみたが当たらないし、びくともしないので、取り敢えず明日起きたらいなくなってますように、と祈りつつ、ベッドに入って寝訳だ。
 海しゃんがどうも体調悪いのか、食べたものい吐いたりしていて、『遊んで』と近付いていく りくしゃんに本気で威嚇(多分初めて位)したりしていたのでりくしゃんは階下に下ろし、海しゃんは私の部屋で寝んね。
 それがam2:00前。
 そして日の空ける前、未だ暗い時間帯に矢鱈とベッドの脇でかさこそ音がする。
 又、壁の中を鼠でも走ってんだろうなぁ、と思いつつ うとうとしていたら、窓のアルミサッシを引っ掻く音がした。

 ……待て。壁の中ならアルミサッシ引っ掻く音しないよな……?

 気付かない内に りくしゃんが上がって来て窓枠に登ってんのかな……? とか思いつつカーテンを捲ってみるも別に りくしゃんがいる訳でもなく。
 でも暫くすると、又かさこそ音が。そしてやっぱりアルミサッシを引っ掻く音。更に、鼠のような鳴き声。

 ……うそっ! 何処からかもしかして鼠が入って来てんのか!?

 慌てて再度カーテンを捲るも姿はなく。
 再び気のせいかと思い直してうとうとしていたら繰り返される音に羽音が混ざり出す。
 網戸の向う直ぐ側に鳥でも来てんのか……?
 薄らぼんやりと明るくなってきた時間帯で、鳥の鳴き声やらも聞こえ始めた頃だったし。
 壁の中とか、雨戸を片付ける所に鼠とか鳥が巣でも作ってんのか? いやだったらもっと日頃から五月蠅いだろーし。
 そんなことを考えていたら、突如寝ていた筈の海しゃんがベッドに飛び乗った。
 音のする所を伺って窓枠に身を乗り出したり、ベッドの上をうろうろうろうろ。
 最早ここまで来ると寝るに寝れん。
「なんかおるん?」って聞いても海しゃんが応える訳でもなし。
 そして随分と明るくなって来た頃、不意に海しゃんがベッドから飛び降り部屋中を駆け回り始めた!

 ……何事!?

 目を瞑ったまま海しゃんの動向を探っていた私も流石に目を開けた。

 ら。

 何かが部屋を飛び回ってる!! 海しゃんが捕まえようとそれを追いかけて、飛び上がって、している。

 うわぁ;; デカい蛾だよ、嫌過ぎる。

 見て見ぬ振りしてそのまま寝ようとしても、如何せん海しゃんが走り回っているのでそれも叶わず。
 もう1回目を開けて飛んでるモノを見たら。

 ……待て。これ、蛾の飛び方じゃねぇ。

 蛾ならふわふわふわふわ漂うように飛ぶ筈なのに、どう見ても直線に飛び、鋭角的に方向転換を成し遂げて……。

 ……まさか、まさか、この飛び方は……。

 蝙蝠!!

 マジか!!

 じゃあ夜壁に付いてたやつ、あれ、蝙蝠だったのか!?
 っつーことは昼から夕方にかけてベランダの戸を開けっ放しにしていたので、その時に迷い込んだんだろーなぁ。

 とか考えている……そして目も頭も覚めて来ている……間も蝙蝠は飛び、海しゃんはそれを追いかける。

 さて、どうすべ……?

 取り敢えず、確保して、外へ逃がさないとだよな。
 先ずは、おお、電気点けてみよう。そしたら感覚が狂って落ちるかも。
 
 部屋の電気点けたら、矢張り思惑通り減速。それでも暫くは飛んでいたが、ひょひょひょと危うげな飛び方になりカーテンレールに着地。
 それを見届けたので、ベッドの上に立ってカーテンレールの上を覗いたが、姿は見えず。
 そぉーっと遮光カーテン捲ったらレースのカーテンに、黒い生き物がしがみ付いていた。

 ……マジで蝙蝠だよ。

 取り敢えずそぉーっと背後から取っ掴み、掴み方が悪かったのか、キイキイ言いながら指に噛み付かれ。網戸を開けて外に ぽいっ。

 としたら、噛み付いていた牙が外れず私の指につられたのか、方向間違えたお間抜けさんだったのか、今度は網戸にしがみつく。
 兎に角海しゃんが見る前に外に出さないとなので慌てて網戸にしがみつくヤツを捕まえ直し、今度はちゃんと外へポイ。
 多分住処に帰って行ったと思うが。
 未だ子どもの蝙蝠だったと思うけどな。胴体が私の親指位だったし。

 おかんが階下で弁当の準備をし始めたので、時間はam5:00過ぎと分かる。
 兎も角指噛み付かれたので手を洗いに階下へ降り。
 蝙蝠騒動報告しもって手を洗って序でにトイレも行って、部屋へ戻る。
 頭も目も冴えてしまっているのでそこから直ぐ寝れる訳でもなく、暫くころころして始発の電車が走って行くのを聞いたのまでは覚えてるかな……?

 何時もの時間に目覚まし鳴って起きたけど、もー、兎に角しんどい。
 寝不足で吐き気に行きつく一歩手前位。
 出かける準備して駅に着いたらば定期忘れてることに気付くし。取に帰る暇はないので現金だよ。
 幸い電車では3つ目の駅で席が空いて座れたのでそこからは座って寝て行ったけど。


 しかし、寝起きの状態でなく、或いは今日が休みの日だったら折角生きたまま捕まえた蝙蝠、リアルで矯めつ眇めつ眺めてみたかったよなぁ。
 顔とか胴体とかじっくりと。ちらっと見た顔は可愛かった。←噛みつかれてたしな
 数瞬のことではあったけど胴体の手触り(というより指触り?)は割と良かったよ?
 柔らかい毛の鼠レベル。←って鼠掴んだことある人しか解らんわな(苦笑)
 折角だから翼とかもじっくり触ってみたかったなぁ。

 ま、第一印象は、翼の生えた鼠、って感じ? 牙はあるけど。

 あ、因みに我が家、何年かに1回位、間抜けな蝙蝠が今回のように家の中に入り込んでじたばた飛んでることがある。勿論にゃんずに捕まる前に速やかにご退去頂いているが。←どんだけ田舎やねん!


 さて、蝙蝠といえば中国では幸福を運んで来る生き物。
 宝くじでも買ってみるかねぇ? と、晩飯食い乍らおかんと話していた次第。

2014年06月23日(月)
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