三日坊主日記
瑞樹 美霧

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■ DVD『Love Never Dies』

HDDの消費が終わった後、観たよ。
 『オペラ座の怪人』続編『ラヴ・ネヴァー・ダイズ』。

 ……其れも2回連続で……(苦笑)。

 1回目はストーリー追って、2回目は一寸細かく。……観たからって映像なので何等変わる訳でもないんだけど(遠い目)。

 っつーことで、未だ観てない、とか、これから観るんだから、とかで内容を知りたくない!! という方はスルーの方向で、宜しくお願いします。序でに『オペラ座〜』だけに語ります!!←宣言


キャスト
 ファントム:ベン・ルイス
 クリスティーヌ:アンナ・オバーン
 ラウル:サイモン・グリーソン
 マダム・ジリー:マリア・メルセデス
 メグ・ジリー:シャロン・ミラーチップ

ストーリー
 オペラ座の事件から10年後。
 コニー・アイランドではファンタジスタという見世物小屋が興行されている。
 興行主はY。彼だ。
 ショウのメインダンサーはメグ・ジリー。勿論振り付けはマダム・ジリー。
 ジリー母子があの事件の後彼を連れてオペラ座を脱出、アメリカに渡っていた。
 彼は10年間というもの殆ど姿を現さず、地下で生活している。
 オペラ座から脱出した折にクリスティーヌのことも振り切った筈なのに、ままならない気持ちを持ったまま。
 そして、ラウルの賭博や飲酒で借金塗れになって金に困っているクリスティーヌの下に舞台の出演依頼が舞い込む。
 仕掛けたのは、彼だ。
 マダム・ジリーはクリスティーヌが又彼の前に現われると今築き上げた自分の立場が、娘のメグ共々危うくなる。と恐れ。
 メグは又友人に戻れるのね、と喜ぶが。実はメグは仄かに彼に対して甘い気持ちを抱いていた。←と見える
 迎えの馬車に乗り、ホテルに着いてラウルは興行主に呼び出され、息子のグスタフをベッドに送ったクリスティーヌの前に彼が現われる。
 クリスティーヌの中ではあの事件の時に死んでいた筈の彼だ。
 「貴方は死んだ筈」「私のクリスティーヌ」「昔の話よ」「私達は愛し合っていた」「あの月のない夜貴方は私を抱き締め云々」「君は私を抱き締め云々」「辺りが明るくなった時私は恥ずかしくなった。そして傍らで眠っている君にさよならを告げた」「目覚めた時誓おうと思っていた。貴方についていくと。なのに貴方はいなかった」等と遣り取りがあり、そこへ『怖い夢を観た』とグスタフがやって来る。グスタフを宥めベッドへと送り出した後。
 「金は倍出す。明日一晩一曲でいいから私の為に歌って欲しい」「いやです。どうして私を支配しようとするの」「ではあの息子はこのコニー・アイランドで姿を晦ますだろう」「私達の仲で何故そんな」「この醜い私にはどんなことでも出来る」「……判りました」
 そんな遣り取りがあって家族はコニー・アイランドの舞台へ。
 彼の気配に怯え、何が起こるかの判らない恐怖に震えながらも再会を喜ぶクリスティーヌとラウル、ジリー母子。
 その頃グスタフは彼の配下に連れられ、地下へ。
 「君との冒険を準備しよう」そう言う彼の前でピアノを見付けたグスタフはおもむろにメロディを引き始め、歌いだす。
 「その音楽は?」「音が心に浮かぶの其れを弾いているだけ」音楽の天賦の才である。
 そのピアノを弾く姿を見て「この子の奏で方は私に似ている」そして異質なものをも綺麗だという感性に「この感性の有り方は私に似ている。いやだが、それは私の疑念だ。この子はまだ10歳だ……10歳! 10歳なんだ!!」
 見世物小屋の異質な者達を見て美しいと言うグスタフ、そして彼はグスタフの前で仮面を剥ぎ取った。悲鳴を上げて逃げ出すグスタフ。その悲鳴を聞いて駆けつけたクリスティーヌとメグ。
 メグは気遣わしげに彼に寄り添おうとするが、彼は「話さなければいけないことがあるだろう? 真実が知りたいんだ、」とクリスティーヌに詰め寄る。
 「貴方はあの夜去ってしまった。私を残して。いいえ、私と息子を残して。知られれば結婚が破綻する秘密。貴方が知っていてくれたならと何度思ったことか」
 「あの子には話さないでくれ。あの子は逃げた。昔の君のように」「誓うわ」
 クリスティーヌが去った後、「全てを息子の為に残そう。私が創り上げたものを全て」そう宣言し彼も去る。
 2人が去った後姿を現すマダム・ジリー。「息子ですって!? 今までの私達の苦労は何なの? 今まで彼を支えて来たのは私達よ。息子が生まれていなければこんなことにはならなかった。全ては私達のものだったのに。私達は切り捨てられる。そんなことは許せない」
 バーで飲んだくれているラウル。「歌うことも許さず、その自由な羽をもぎ取ろうとしている僕を彼女は何故愛するんだろう? 僕はどうすればいいんだ……?」
 そこへメグがやって来る。こんな時間にどうしたのか聞くラウルに「泳いでいたのよ。ここはパリとは違って綺麗なままではいられない場所。泳いでいると全ては流れていく」「すぐにクリスティーヌを連れてここを出て行って」「どういうことだ?」出て行くメグを追いかけたラウルが戻って来ると彼の姿が。
 「賭けようじゃないか。彼女が歌うか歌わないか。あの曲を彼女が歌えば私の勝ちだ。お前は1人ここを去れ」「彼女が歌わなければ?」「お前の借金は全て無くなり、彼女と息子を連れて去るといい」「僕達には息子がいる。その絆は強い」「其れは本当か? あの音楽の才能、あの子は私とお前と、どちらに似ていると思う?」等と遣り取りの後彼は去り、「彼女を本当に失ってしまう!」とラウルはクリスティーヌの下へ。
 楽屋で、グスタフを外へ(舞台袖に行っているようにと)出し、あの曲を歌うことを止めるように説得するラウル。其れを戸惑いながら了承したクリスティーヌを置いてグスタフの後を追ったラウルそして遅れてその後を追おうとしたクリスティーヌの下へ彼が。
 「歌え。君は自由になるんだ」と囁きかける彼。
 その頃舞台の幕は上がり。メグが観客の喝采を浴びてマダム・ジリーの所へ戻って来る。
 「聞いて、あの喝采。私はやったのよ。あの人は観ていてくれたかしら? あの人には私が必要なの。私を必要だと言ってくれるかしら?」「メグ、貴女は素晴らしかったわ。貴女が観て欲しいと思っているあの人以外には」「観てなかったの? あの人は何処にいたの?」「クリスティーヌの心の中に。私達は切り捨てられるのよ」「嘘よ」
 クリスティーヌの出番が近付いて来る。舞台裏にグスタフはいて、働く人々を珍しそうに眺めている。そこへ彼とラウルとマダム・ジリーが交錯していく。
 「彼女が選ぶのは私かお前か。勝負は始まる」「彼女は迷っている。それでは彼の望む歌は歌えない。彼女が失敗すれば私とメグに報酬が。私達は失わない」
 舞台の上手袖にラウル、下手袖に彼。彼の傍らでマダム・ジリーが「彼女は貴方の望むとおりに歌えるのかしら?」と言い残して去って行く。
 ラウルが上手袖に立つその向こうでグスタフはメグに促されていた。
 始まるクリスティーヌのアリア。迷いつつも歌いだすクリスティーヌ。迷いを振り切りその声に力と感情が籠り始めた時、ラウルは静かにその場を離れていく。
 歌い終わって楽屋。「君は私に勝利を呉れた」。感情をぶつけ合うようにきつく抱き合いくちづけをかわす彼とクリスティーヌ。クリスティーヌがテーブルの上に1本の薔薇の花と手紙を見つける。ラウルからだ。別れを告げるラウル。そして姿の無いグスタフ。
 ラウルがグスタフを連れて行ったものと激怒する彼、そして大捜索が始まる。だが手下が「ラウルは独りで去って行った」と告げる。「ではあの女だ、マダム・ジリーは私を中傷した!」引きずり出されるマダム・ジリー。しかし彼女も何も知らない。そこへ別の手下が告げに来る。「メグがいません。鏡が割れていて、墓場のように静かです」「行き先は判った! 急げ!」うろたえるクリスティーヌに「あの子(グスタフ)に傷は絶対につけさせません」マダム・ジリーが宣言する。
 桟橋。メグに引き摺られていくグスタフ。「痛いよ。離して。お母さんの所へ返して。僕は泳げないんだ」「もう全て終わったの。灰色の海は全てを流してくれるわ」「離して。僕は泳げないんだ」そこへ駆けつける彼、クリスティーヌ、マダム・ジリー。
 「10年間、貴方に全てを捧げて支えてきたのは私達なのに」グスタフを放すメグ。そして取り出す拳銃。「ずっと貴方の為に」「気付かなくてすまなかった。蔑まれ、利用されてきた私が云々。さあ、拳銃をこちらへ渡すんだ」彼の説得に力を失っていくメグ。拳銃を持った手首を彼に掴まれて、落ち着きを取り戻しかけた頃彼が唇に乗せた『クリスティーヌ』の名前に「何時もクリスティーヌ!! クリスティーヌ、クリスティーヌ!!」メグの指に力が籠り、発砲。
 その音に倒れたのはクリスティーヌ。
 「きゃぁぁぁ、クリスティーヌ!」「メグ! こっちへ来なさい!」「すぐに助けを!」ジリー母子去る。
 「ママ、パパを呼んでくる!」「いいえグスタフ、貴方の本当のお父様は」「やめろ、言うな」「いいえ。誓ったけれど。この子にはもう貴方しかいないのよ。……貴方の本当のお父様はここに」「嘘だ!!」グスタフ駆け出す。
 残った彼とクリスティーヌ「愛は滅びない(『Love Never Dies』メインテーマ曲)」語り合い、「もっと近くへ来て頂戴。もっと近くへ」クリスティーヌの言葉に徐々に体をより近付けて行く彼。「最後にもう1度キスを」求められて唇を重ね、だがクリスティーヌの命は尽きる。彼の慟哭。
 そこへラウルを連れたグスタフが。グスタフがクリスティーヌに駆け寄り縋りつく。クリスティーヌの亡骸を抱き締めながらそのグスタフの髪を撫でる彼が、ラウルに気付き、気まずげにぱっと手を上げその場所をラウルと代わる。ふらふらと桟橋の端へと歩み崩れ折れる彼を見たグスタフが静かにその側へ歩み寄り、その肩に手を乗せる。
 「愛は滅びない」そう言う彼にグスタフが縋りつき彼はグスタフを抱き締める。静かに離れ、グスタフは怯む彼の仮面をそっと外し、涙を拭うようにその隠されていた部分に触れる。


 はい、ぶっちゃけ、丸っとストーリー、こんなである。
 うん、まあねぇ。正直言うと、ファントムとクリスティーヌは純愛であって欲しかった人なんだよねぇ、私。1度でも肉体関係持っちゃって、子どもまで出来ちゃってるっちゅーのに抵抗があったんだよね。
 だからこそ大雑把なストーリー耳にしてから観ないし買わないって決めてたんだけど。
 まあでも個人的に実はクリスティーヌはラウルよりもファントム選んでたんだなーっていうのは嬉しかったり。
 しかしなー、まさかクリスティーヌ、ここで死ぬのかよ!? って思いつつ、そーいやー、クリスティーヌって元々若くして死んだ設定になってたような……? とか。←by映画版のお墓の映像
 音楽はすげーいいよ。『オペラ座〜』の音楽も1部使用されてるし、『ハンニバル』の後の、メグがクリスティーヌを探している&屋上ラウルの「♪ クリスティーヌ、クリスティーヌ」にファントム「♪ クリースティーヌ」が続くフレーズ。ファントム部分をマダム・ジリーが。とか「♪ 業火に焼かれた〜」のフレーズが歌詞違い、とか。
 ファントムとクリスティーヌの再会シーンの『そういうコトがありました』な歌詞も迫力のある、でもちょっと切ないメロディーで綺麗目な言い回し(あくまでも字幕読んだ限り)だったから、嫌な感じはしなかったし。
 「あの月のない夜 君は私の元を訪れた」「あの月のない夜 何も見えない闇の中で 恐れや 恥ずかしさは消えた」「貴方(君)は私を抱き締め くちづけ 私を愛撫した」みたいな?
 又、俳優さんの感情の吐露の仕方が、すげー静かな中にも激しくて、飲まれた感じもするな。
 1度そんな関係にはなったけど、やっぱり純愛なのねー、とか。
 「朝になって明るくなった時私は恥ずかしくなった(←多分ファントムの顔の事だと) そして決めたのだ 傍らで眠る君にさよならを告げた 君を愛していたから」「貴方を愛していたから 目覚めて 誓うつもりだった 貴方についていくと けれど貴方はいなかった」
 其れは其れとして。
 可哀想なのはメグだったんだよねぇ。仄かに憧れをし抱いていたというか、ファントムに恋をしていたというかな感じで。
 ファントムに認められたい、必要とされたいって。純粋にクリスティーヌに再会出来ることを喜んでいたのに、ファントムがずっとクリスティーヌの事を想っていることも知ってて。
 クリスティーヌが現われた途端に10年間籠り切りで出て来ることも無かったファントムが出て来て、「クリスティーヌ、愛している」と、クリスティーヌしか見えて無い。
 グスタフを連れ去って、「やっと私を見てくれた。見て貰おうと思ったら、これしか方法が無かったのよ! こうしなければ貴方は私を見てくれなかった」って。挙句自殺するつもりで持ち出した拳銃を取り乱して勢い余って発砲するに至っちゃったら弾は親友クリスティーヌに当たっちゃうし。
 ってか、マダム・ジリー、さり気に我が子追い詰めてんですけど!
 個人的に1番ショックな設定はマダム・ジリーだったかも。主張する気持ちは判らなくもないけど、「彼がここまでやれたのは私達が支えたから。其れなのに彼は私達を切り捨てようとしている」「10年間支え、尽くして来たのにこの仕打ち、許せない!」「10年間行方知れずだった(←クリスティーヌのこと)のに今更出て来て」とか。メグに向かっても言っちゃうんだよね。「クリスティーヌが来たからには私達はお払い箱よ」って。
 ええーと、そんなキャラでしたっけ? マダム・ジリー。って感じ。
 後、ラウル。
 多分1番設定崩壊してるのは、彼だろうね。『オペラ座〜』時点での爽やかさゼロ;;
 いやまあ、この10年の内にクリスティーヌとも噛み合わなくなって来たりで本人的にも可也悩んで、その挙句に博打と酒に逃げちゃったみたいなんだが。子爵家の財産使い果たして借金まみれな設定だもんなぁ;;
 なのに『あれが気に入らない、これが気に入らない』って喚くんだよね。
 クリスティーヌが自分に求めているものが何なのか判ってる、でも叶えてやれない。なのに何故彼女は僕を愛するんだろう? 僕はどうすればいいんだろう?
 一寸情けなさ過ぎ……(泣)。
 『僕が君の光になる』って言ってた彼は何処へ……?
 いやまあ、この作品の設定上、ラウルって結局ファントムには何処取っても(前作から)勝ててないことになってんだけどさー。
 舞台でクリスティーヌが歌ったアリア『Love Never Dies』はすげー良かったよ。
 んでその後感情が爆発したファントムとクリスティーヌのラブ・シーンも何かもうねー。想いが溢れ出て止まらない、的な。
 ファントム、マスクしたままキス・シーン。
 ……そのままでも出来るんだ……邪魔じゃないんだ……と密かに突っ込んだのは内緒だ。←内緒になってない(苦笑)
 ラストクリスティーヌが凶弾に倒れた後のシーンは『Love Never Dies』をリフレインしてるだけなんだよ、2人で。でももう涙無くして観れない位。そしてくちづけの途中で命尽きたクリスティーヌを抱き締めてのファントムの慟哭が凄かった。
 駆けつけたラウルに対して気まずげに触れていたグスタフの頭(どう見ても家族像だったけどファントム的には自分のいる位置ではなかった、というような)から指を離してお手上げして、場所を譲って。ふらふらとその場を離れるファントムのその喪失感。
 でもその喪失感を救ったのは、息子のグスタフだった、というエンド。
 すげー芝居だったよ。

 何か、絶対観ないって決めてたのに、観たら観たで、ビミョーに嵌ってる自分が……;;
 ってか、私やっぱりアンドリュー・ロイド=ウェバーの『オペラ座〜』の世界、好きなんだなぁ、ってしみじみ再確認しちゃったわ。

 っちゅーコトでこんなに長々と『鑑賞記』にお付き合い頂いてありがとうございました。
 これで懲りずに又お付き合い頂けると嬉しいです(苦笑)。

2013年08月16日(金)
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