犠牲者のご冥福を祈ると共に、自分のこれからなすべきことについても
改めて決意をする、そんな機会ですよね、黙祷のひとときは。
この一年間も、それ以前とほとんど変わらない生活をしてきた自分なぞ、
こうやって一斉に「黙祷」って号令かけられない限りなかなかそんな機会はございません。
機会を与えてもらっても、復興のために何をしているというわけでもないので、
「どうぞ安らかに」くらいしか祈れず、かえって申し訳なく思ったり。
お身内や友人など亡くされた方は、1年を待つまでもなく毎日祈られていることでしょう。
亡くなられた方への想いと共に、「これからも頑張るから見てて」と決意を伝える方もいれば、
「アンタだけ先に逝っちゃってズルいんじゃないの?」とちょっと恨んで弱音吐いちゃったりする方も
いるかもしれない。
そういえば「がばいばあちゃん」で有名になった島田洋七さんのおばあちゃんは、
普段は一切弱音を吐かないのに、仏壇の前では亡くなったおじいちゃんに向かって
『あんたええなあ、腹のへらんところに行って。暑さ寒さもわからんやろ。なんまんだぶ。』
なんて言ってたと、いつぞや話されていたのを思い出しました。
まだ生きてる自分が、これからもがんばって生きていく力になるなら、
心の中でこんなふうに明るくグチる黙祷も全然アリなのではないかと思いました。
ひとりひとりの心の中では、どんな祈りがなされているのかはわからないし、
それは本当に人それぞれでいいと思うのだけど、遠く海外でも多くの人たちが一斉に祈ってくれている
様子など目にすると、やはり胸がいっぱいになります。嬉しいよね。
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