| 2008年08月29日(金) |
「デトロイト・メタル・シティ」 |
本屋さんの文庫コーナーに行ったら、渋くてカッコイイ松山ケンイチ氏が
帯とかポスターにいっぱいいましてね。急にこの映画を観に行こうと思ったのは、
そんなサブリミナル効果(全然サブリミナルじゃない)もあったのかもしれませぬ。
宣伝って大事ですね。
もうね、楽しい楽しい! 笑ったわー! で、とてもせつない。
これまで松ケンと言えばデスノのLにしか興味がなかったのだが、
根岸くんラブ! クラウザーさま万歳! です。
だからといって、この映画を機にデスメタルの世界に入ろうなどとは全く思いませんが。(クラウザーさまゴメン。)
根岸くんはあの髪型を含めたビジュアルも、なよなよした身のこなしも全くいけてないし、
クラウザーになったらなったでずっとあのメイクとコスチュームだし、
どちらのキャラにもカッコイイと思う部分なんて全くないのだけど、(メタル好きにはクラウザーはカッコイイのかも)
とにかくこの根岸くんという人が、愛さずにはいられない、応援せずにはいられないキャラの青年なのです。
自分の抱いていた夢は叶えられなくても、
自分にしか見せてあげられない夢があるんだ、ということに気づいて覚悟を決める姿が
最高に切ないけど最高にカッコイイ。でも最高に笑える。っつーかずっと笑いっぱなし。
夢は、自分の思い描いていたのとは違うふうに叶えられることもあるんだね。
思い描いていた風景とあまりに違うと、全く叶えられていないように思ってしまいがちだけど。
だって、根岸くんの「音楽を通じてみんなに夢を与えたい」という夢は、
クラウザーが確実に叶えていたのだから。
いくら根岸くんがクラウザーになりたくなかったとしても。
他の印象的な登場人物としては、
・根岸くんをデスメタルに引きずり込んだ女社長・松雪泰子姐さんのドSっぷり。
・高橋一生氏(わたしの中ではいまだに「医龍」の生意気な天才外科医)が将来有望なポップシンガー。
・「デトロイト・メタル・シティ」(DMC)を敵視するガールズバンドのボーカルが美波嬢。カッコイイっす。
DMCのことを「でたらめ♪ マザコン♪ チェリーボーイ♪」と歌って揶揄するのだが、その歌詞が的確すぎ。
・世界的なブラックメタルの帝王にジーン・シモンズ氏。
思わず「でとろい♪ ろっくしてぃ♪」と歌いたくなる世代の自分。
松ケンがTVぴあで「あなたのヒーローは?」という質問に対し「その時に演じている役」と
お答えになっていたのだが、クラウザーも根岸くんも、立派に素敵なヒーローでしたわ。
それにしても、あの閉ざされたライブ空間でクラウザーを神のようにあがめるDMC信者集団も
部外者から見るとほんっと理解不能な暑苦しいアホ集団だよなー。
自分もいちヲタとして、分野は違うけどそういう集団に属しているわけで、
我が身のアホさを再認識するのでした。でもやめらんねー。
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