せらび
c'est la vie
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みぃ


2005年08月10日(水) 旧友来たる

先週末から数日間、日本から古い知人とそのお嬢さんがやって来ていた。


と言っても、ワタシは数年前から彼女のウェブサイトを拝見していてその創造力だとか独自性だとか、また行動力だとかに大いに感嘆してたので、てっきり古くからの知人だと勝手に思い込んでいた。

しかし実際には互いに会った事も無く、関わりと言えば数回メールのやり取りをしたきりであったから、無論あちらはワタシの事など殆ど知らないのであった。

しかしワタシの方は丁度語学講座も終わって小休止したいところでもあるし、偶には街をゆっくり観光してみるのも良かろうという事で、ワタシは彼女らのガイド役を買って出た。

そしてそれはこの街の良さを改めて見直す良い機会となり、ワタシは期せずして愉しい数日を過ごす事が出来たのであった。

観劇に出掛けたり、彼方此方の名所旧跡や買い物街を彷徨ったり、またその合間にはレストランやカフェへ繰り出したりなど、張り切って方々へ連れ回してしまったので、恐らく相当に疲れたのに違いない。ワタシも疲れたけれど、歩き慣れない街を朝から晩まで果敢に歩き回ったのだから、彼女らはもっと疲れただろう。

そんな彼女らは、今頃機上でぐっすりと眠りこけている頃だろうと思う。

日本的に帰国後には直ぐ仕事が待っているというから、どうにかして次の休日まで持ち堪えて貰いたいものである。



もしこれが、例えば語学を学びにやって来た若者だとか仕事で派遣されて来た駐在員などだったら、ワタシもこれ程世話を焼いたりしなかっただろうと思う。

それはそういう人々はこれから自力でこの街でのサバイバル方法を身に付けていかねばならないから、余程困った時で無い限り余り手出しはしない方が当人の為だと思うからである。

しかし今回の人々はあくまで観光の為にほんの数日間この街にやって来たのであるから、言語の問題や治安に対する不安などはまあ最低限に抑え、それ以外の愉しみの方を最大限に満喫出来るようにした方が効率的だろうと思ったのである。

美味しい物をたらふく食べ、見所を心行くまで見物し、満足してヴァケーションを終えられれば、その旅の目的は果たされる。そこに余計な気苦労は要らない。



しかもお土産に可愛らしいお手製のバッグセットを頂いたり、そして更にもうひとつ頂く事になったり、またお嬢さんからも某有名店のカップを頂いたりして、ワタシの住まいの彩(いろどり)がまた少し増えた。


また買い物街巡りの序でに、ワタシもカードセットとお茶と地中海の海の塩と、そしてなんとセール中なのを良い事に靴を二足も買ってしまった。

そのうちのひとつを早速穿いて歩いたので、靴擦れが痛い。

しかしこういう機会でもなけりゃそう買い物にも出掛けやしないのだから、これはこれで良しとする。



今日はその海の塩を使って、きゅうりのサラダとツナのパスタを作る。

サラダと言っても、トマトの時と一緒でまたしても簡単なものなのだが、しかしこの塩のまろやかな旨味がワタシに新鮮な滋味を与える。

パスタの仕上げに振り掛けた塩は、皿の上の全ての食材をじんわりと包み込んで、それはまるでシチリアの海辺のリストランテからの出来立て直送パスタのような風味である。

とひとり悦に入る。


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