せらび
c'est la vie
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みぃ


2004年10月27日(水) 明日は「ぺいでい」なので気分が良いからちょっと飲む

その昔日本国がまだ「バブル」と呼ばれていた頃、ワタシときたら、おカネをせっせと貯めては旅行に出掛けていた。振り返ってよくよく考えてみれば、ワタシの旅も相当「バブル」な感は否めない。いくら当時まだ珍しかった、バッグパックに少しの着替えとその他をいくつか詰めて、安宿を泊まり歩くような節約した旅だったとは言っても、大きな休暇の度に外国へ出掛けていくという行為は、今のワタシにはとても出来ない贅沢である。

旅は散歩の延長、とある人が言う。随分と贅沢な散歩である。ちきしょ。

その人はどうやら新聞屋さんにお勤めのようで、あちらこちらを旅して回るのが常らしい。ならばその旅費も恐らく会社持ちなのだろう。心配は無用。

本当はワタシもそういう暮らしをしたいと思っていたの。誰かに旅費を負担してもらって、そうしてワタシは世界中のどこへでも出掛けて行って、なんだってやってやろうと思っていた。いや、今でもその気持ちに変わりはないのヨ。

けどその為に必要なのはなんだろうと考えた時に、思い付いたのがひとつあって、それをやる為にワタシは外国へ出掛けて来たのだけれど、しかしそれは果たして本当にいい方法だったのだろうかと、今のワタシは疑問に思っている。ひょっとしてただ時を無駄に過ごしただけだったのではないのか。悪戯に時を費やして、掛け替えの無いコモディティである「若さ」を失っただけではないのか。当初もう少し余裕があった筈の経済力や、それが無くなった時に調達するのに必要な若さ。そして世間の皆様は余り注視していないようだけれど、意外と大事なもの。それは、ダメージを受け過ぎずに自分を保てる心の強さ。

人は若いうちに、買ってでも苦労をしろと言う。それは物の分別が未だ付いていな若者にだけ通用する試練である。これは効果抜群。しかし少し歳が寄ると、ダメージの事と次第に因っては、取り返しの付かない傷になってしまう。傷は良くも悪くも作用する。そういう点からすると、今のワタシは許容範囲を超えるダメージを一時に抱えすぎて消化不良を起してしまったので、思い切りが悪い人間になってしまった。それを大人の分別と言えば聞こえはいいかも知れないが、単に臆病になっただけという説も在る。当時受けたいろんな痛みは、どうやっても消し去り難い。

それもまぁ、案外全てバブルのようなものだったのかも知れない。一時夢を見ていただけなのかも。

だからと言って、ワタシはこう見えても意外と現実的な人間なので、今流行の「ボトックス」とやらを注入してまで、失ったかも知れない若さを取り戻そうなどとは思わないけれど。でもなんとなく、道を誤ったかも知れないとは密かに思っているわけだが。

「ボトックス」抜きでの若さの秘訣については、次回につづく。

ところで日本では、「ボトックス」は流行っているのかしら。うちの辺りでは、セレブリティ御用達な感があって、一般人にもじわじわと浸透しているらしいのだけれど、実際それをやっている人が回りにいたら、気味が悪いだろう。ワタシならそれよりヨガレッスンに通うとかローションをお手製するとかして、自分で自分の柔軟性を開拓するだろうと思うけど。


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