せらび
c'est la vie
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みぃ


2004年10月21日(木) 今日もなんだかんだ言って寒い一日であった

イヌのハナシを書いたが、イヌ絡みで思い出したことがあるので、それをついでに書く。

あ、ちなみにこのサイトは、成人の読者を対象にしておりますので、お子様は見学を控えるようよろしくお願いします。性的・非性的を問わず内容が実年齢または精神年齢に不適切であったとしても、当方としてはその心身への影響について責任は持ちませんので、その旨ご了承下さい。

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亜米利加製のテレビ番組に『サウスパーク』というアニメーション番組がある。これは立派なオトナ向けの番組ではあるが、主人公はコドモ達である。もし日本に上陸していたとしても、放送禁止用語多発番組につき、くれぐれも良い子の皆さんには観覧せしめぬようご注意を。

ところでこの番組の中に、あるイヌが出てくる。彼の名前は忘れたが、主人公である四人組のコドモ達のうちの一人が飼っているイヌだったと思う。または彼らの友人である小父さんの所有だったか。ともかくこのイヌは、誰彼構わず腰を振ってしまうので、コドモ達から「オカマイヌ」と呼ばれている。

しかしこの行為はなにもこのイヌに限ったことではない。イヌ公園などに行って観察していると、実に多くのイヌ達が、走り回って興奮したついでについ、相手構わず腰を振っている様をよく見かける。飼い主が気付けば、これ!はしたない!と制止するが、気付かなければそのまま自然の成せるままになっている。そしてされている方のイヌもそれを跳ね除けないところを見ると、案外満更でもないのかと、何やら新たな発見にこちらの頬も緩んでくる。

ある日のこと、そういうワケでワタシも一応お年頃なのでデートの一つもするのだが、そのうちの一つで、たまたまイヌ公園に出掛けたことがある。上手い具合に相手もイヌは嫌いでない様子。これはいいぞ。上手いこと行った暁には、二人で大きなイヌでも飼いましょうね。勿論庭付きがいいけど、事情が許さないなら仕方が無い、アパートでもよくってよ。でも洗濯機を部屋に置いてもいいっていうアパートに住みたいの。それだけがワタシの望み。あとはなんでもアナタの好きにしていいのよ。さあ、思うがままにやっちゃってちょうだい!

は?ハナシがまた逸れた?そうね。そうそう、イヌね。

それで暫くの間、我らはそのイヌ公園にて歓談を愉しんでいたわけだが、そのうち例によってイヌ達が我らの周りにやってきて、愛嬌を振り撒き出した。もう、きゃわいいーー!!!そうそう、イヌってヒトを見る目があるのよね。

我らはぺたぺたと彼らを撫で繰り回したりして、楽しく交流していたのだけれど、そのうちとある一匹が、つい興奮したのか、我慢出来ずに傍らのもう一匹に乗っかり始めた。ちなみにどちらもぶら下がりモノが垣間見れたので、オトコノコ同士であろうことは間違いない。

ワタシはそれを見て呟いた。あら、「オカマイヌ」ってテレビでよく見るけど、実際に目の前で見たのは初めてかも知れないヮ。勿論半分冗談の積りなので、ここでは軽く笑ってもらいたいところだ。しかし相手はなんと、黙り込んでしまったのである。拍子抜けしてちろちろと顔を覗き込むと、気の所為か彼の顔は赤らんでいた。いや、気の所為だったと思いたい。

ちなみに我らは、互いに男女の交渉を初めて経験する時代は既に一昔、二昔程前の出来事であろう年代である。例えそれを久しく愉しんでいなかったとしても、またひょっとしてやり方を忘れてしまっていたとしても、初めて見る光景ではなかろう。いや、イヌのは初めて見るかも知れないが。同種のなら、世の中クラシックなところでは雑誌とかビデオをお借りしてくるというのがあるし、最近ならインターネットという便利なものもある。あれは早いね。また人によっては、誤ってご両親のをうっかり見てしまったなどというケースもあるだろうか。それはそれで難儀だが。

いずれにせよ、他愛も無いイヌの活動ごときで赤面されては、おねーさんも対応に少々困る。

そういうワケで我らはお互い無言で、暫し時を過ごす羽目になる。いや、参ったな。どうするよ。

そう自問しているうち、彼はすっくと立ち上がると、こう言った。あ、そろそろ時間だ。友人のところへ行く予定があるから、もう行くよ。

あ、そう。そうなの。もう行くの。それじゃ、また?そうね。じゃ、また。またね。ワタシは彼の後姿を見つめながら、今日は一体何だったのだろうと、暫し呆然とする。朝から気合入れて念入りにシャワーも浴びたのに。

イヌ達はまだ、他愛も無くじゃれ合っている。随分長いのね、ところで。ちょっと羨ましいかも。

そんなことを考えながら、ワタシはすごすごと家路に着いた。


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