永遠の1/2
まりあ



 「月の裏側」夏休み最後の日曜日

色々、色々、考えて。
逢えるとしたらどうやって?

彼の住む街と、私の町の中間地点で。
夏休み最後の日曜日ならば出れるかもしれない。
彼は一生懸命考えて、その日を割り出した。


最後の日曜。
私がその日を開けられるかは自信がなかった。
何かと家族で行動する私の夫に、
どんな口実を言えばいいのか…。

思いつかなかった。


一日に数度かける電話
夜にゆっくり話す時も、
電話は必ず私からだった。

それは、彼には自由になるお金がなかったから。
電話の履歴とそれにかかった代金も、すべて奥さんがわかるようになっていた。
だから、彼は一度コールを鳴らすと、私がかけ直すようにしていた。

それはさすがに、主人が働いているお金では出せない。
ずっと独身時代から溜めていたお金をそれに当てた。
そんな事がだんだん、当たり前みたいに思っている彼に対し、
なんだか腑に落ちない気持ちが多くなってきた。


そんな気持ちを持ち始めて
夏休みが始まった・・・・




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2005年03月11日(金)
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