病院に付き添いで行った時のこと。 車椅子を押してレントゲン室へ。 俺は中には入れないから車椅子と一緒にレントゲン室の前で待っていた。 レントゲン室の前のソファに病気じゃない俺が座るのは申し訳ない気がしてボーっと立っていた。 ずっと緊張していたのが一人になって気が緩んだせいか少し頭痛がする上に軽い吐き気がする。 今のところは平気だけどひどくなると嫌だなぁなんて思ったり。
ふいに近くにいたお兄さん?に声をかけられる。 「ずっと立っていると疲れるだろ。ここに座ったら。」と大きな身体を横にずらして俺が座れるぐらいのスペースを作ってくれた。 見れば腕にぐるぐる包帯を巻いている。 事故かなぁなんて。
少し迷ったけど腰掛けさせてもらった。 俺はこんなふうに見知らぬ人に親切にしてもらうことがとても多い。 世の中は優しい人で溢れているのかなぁなんて思うぐらい。 見た感じがいかにもひ弱に見えるからかもしれない。 だとしたらそれは恥じるべきことなのだろう。 でもこういうふうに親切にしてもらったことはやっぱり嬉しかった。 心があたたかくなるよね。
見知らぬ人に親切にするって俺は声をかけるだけでも勇気がいる。 知り合いでも話するのに勇気がいるから・・・ 本当は誰とも話さないでずっとひきこもっていたいタイプだからね。 でも勇気を出して親切にするほうにまわらなくちゃなあ・・
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