A君はA君の意向に関係なく自分のしたいことをする人と一緒に遊ぶのが好きです。 遠慮深い人と一緒にいるといろいろ考えてしまってかえってしんどいのです。 一緒にいる時楽しんでくれているのがわかるととても嬉しくなります。 普段自分が決してやらないことをやって案外楽しいというおまけがつくこともあります。
ただいくら気はつかわないといっても人と長時間一緒にいるだけでだんだん疲れてきます。 A君は疲れてくるとだんだん不注意になってきます。
A君は実は毒舌家です。 A君の言葉は相手の急所をついてしまうのです。 だからA君とごくごく近しい人の中にはA君のことを恐いと思っている人もいます。 A君もわかっているので普段は心に浮かんでも口にはしません。 ただ身体が疲れてくるとだんだん注意力が散漫になって思ったことが思わず口をついて出てくることもあります。 これがとても危険なのです。 たまにですがひどいことを言ってしまうのです。
当然言ったあとは凹みます。 その夜は身体は疲れているのに言った言葉が気になって眠れないなんてことになってしまいます。 相手はA君が思うほど気にしていないのかもしれません。 いや、心に残っているとは思います。 A君の言葉は鋭利な刃物のようなところがありますから。 そんなことを言っても変わらず友達でいてくれるのはきっとA君に悪気がないということをわかってくれているからです。 でもそれとこれとは別なのです。 A君はそういう言葉を口にした場面を何度も何度も思い出してしまうのです。
失言ばかりではありません。 ずっと相手の話を聞いていると疲れてきます。 ついつい態度にでてしまいます。 敏感な相手は気付きます。 自分の話に夢中で気付かない人ももちろんいます。 気付かれても気付かれなくてもA君はそういう自分も許せません。
眠れないベッドの中でA君はいろいろ思いめぐらし最終的にはいつも会わなければよかったと後悔します。 そういった理由で友達にはめぐまれているA君なのに人に会いたくなくなるのです。 一人でいると淋しいけれども人といるよりはましだと(相手がどんなにいい人でも)思うA君はもっと強くならないといけないんだろうなぁ。
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