書泉シランデの日記

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夜桜見物
2006年04月01日(土)

明日はお天気がくずれるというので、横着な私も夜10時過ぎに花見に行きました。なに、近所の桜並木を車で一走りするだけなんですが。

4車線の道の真ん中まで両側から枝が張り出す見事な並木です。道に沿って商店などがなく、薄暗いとおりですが、街灯がはからずもライトアップの用を果たし、サクラが白く浮かびあがります。

人ごみが嫌で、外で地べたに座って物を食べることがキライな私は、この車上花見が結構気に入っています。

命二つの中に生きたる桜かな、という芭蕉の句が頭に浮かびました。若いときのお花見友だちと別れて20年もたってから、同じ桜の木のもとで再会すれば、そりゃあずいぶんドラマチックでありましょう。でも、ことの順序はどうなんでしょう?

再会して、ふと気付くと桜が咲いている、「おい、あれはあの桜じゃないか?」というのなら許します。でも、あの桜の下で会うんだ、という意識が実際の出会いに先行するのであれば、げげげのげ。ワタクシ的には芭蕉さんはきっと後者だと思うんですね。なにしろ人生そのものが風狂ですから、常時演出過剰傾向です。芭蕉さん、ネタにしてゴメンナサイ。でも、あなたの花の句はどれをとってもつまらないと思うわよ。



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