書泉シランデの日記

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新しいミシン
2005年08月31日(水)

夫が「ミシン、買わないの」としつこく聞き、息子までが「ミシン買えばいいのに」という。連中の腹はこちとらお見通し・・・犬がいなくなったから、物でも買って気を紛らわせてほしい、のである。

心配されるほど落ち込んではいなくて、連中よりは雨がちなだけだ。男は何にせよ、女の涙には弱いようだ。ってなわけで、まあ、そんなら買ってやるか、と注文。翌日には届くのがネットならでは。(念のために付け加えれば、買え、買えと夫はいうが、代金は私の口座から落ちるのである。)

30年ぶりの新ミシン、第一印象は「軽い」「小さい」。今までのものは到底片手ではもてなかったが、これなら簡単にもてる。

きっとずいぶん変わっているんだろうな、とマニュアルを読む。・・・たいして変わんないじゃん、とがっかり。糸をおいて、ボタン一押しで、針穴にまで糸が通ることを期待していたが、そんなわけにはいかないらしい。

だったら買い換えるほどでもなかったかな、と思いつつ、まずは下糸を巻く。モーター音、とても静か。うん、買い替え正解、と思うが、下糸がきれいに巻けない。巻けるには巻けるが、美しくない・・・

上糸、要するに電子制御のなんのといっても、メカは竿竹並みに昔のままのようである。しかも皿だの、何だのという作動部分がカバーの下に隠れているだけで、相変わらず存在している。これは私のような昔の人には始末が悪い。マニュアルには「図○番の溝を通す」のように書いてあるが、実際はその溝の中にある名称不明の昔ながらの針金にひっかけたりするのだ。それが目で確かめられないので、却って面倒。

自動糸通しには、どういう人がこんな変てこな装置を考え付くのだろうと感心した。確かに糸が針穴に通る。覚えてしまえば簡単だろう。

さて、結論をいえば、ミシンというのは今のものにしては珍しく、使う技術がまだ要求される機械であるようだ。まったくの初心者だと送り歯と手の共同作業が出来るだろうか。それ以前に糸のあるべき感じがわかるだろうか。(マニュアルだって未経験者じゃ読んでも到底理解不能。専門用語多すぎ。・・・エッヘン、私にはわかる。)

縫いだしてからは「う〜ん、昔とったキネヅカ!」。実用縫いしか出来ないタイプなので、いろいろ試してみた。ダイアル一つで、あとの細かい調整がいらないのには、かなり感激。ふり幅だの押えの圧力だの、針目だのって面倒だったねえ、昔のは・・・いじくるたびに調子が変わったもの。

フットコントローラーなしで手元スイッチでもちゃんと縫えることはわかったが、昔の人には足が便利。手元スイッチが電子制御でチンタラちんたら進むのにくらべ、足はガァーっといきますわ。1番うれしいのは静かなこと、2番目がダイアル一つで縫い方が変えられるところ(たぶんこんなものは10年以上前から実現しているのだろう)。軽いから生地の重さに負けるかなと思ったが、息子のズボンのお尻を直すぐらいは全然問題なし。お値段は\27800。ま、妥当か。



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