お世話になった先生の古稀のパーティーに行った。 実はこの先生の授業は難しすぎて、なんのことやらさっぱりわからぬままに終わった。レポートなんかどうしたのか、出席点だけだったのか、とにかく座っているだけだったのか、ハテナ尽くしである。卒業後20年以上して、先生が大変秀才だということだけは確信できた。 さて、同級生もほんの少々混じった会場で、今も昔も真面目そのものの人がひそひそと「あなた、先生の授業に出てた?」 「出てたから声かかったのよ・・・あなたも出てたのね?」 「あなたが出ていた記憶がないんだけど・・・」 「学期が違ったのかしら、私もあなたがいた気がしないわ。K君は当然としてもMさんと一緒だった。」 「そうそう、私もMさんと一緒だったわ・・・じゃあ、あなたずいぶん静かにしていたのねえ」 「だって、質問できるほどにもわからなかったもの・・・ひたすら大人しく目立たないように座っていたんだと思うわ。『あゆひ抄』やったんだよね」 「あ、そうそう、私、今まで思い出せなかった!それよ、『あゆひ抄』よ!」 覚えていた私が優秀なのか、忘れられないほどのトラウマだったのか、ともかくも授業の眼目すら分からなかったダメ学生だったのだ。でも、あの真面目なSさんすら、分かっていなかったのだ、と本日、20数年のコンプレックスが少しだけ解消。若いときは分かっていなくてもみんな分かったような顔をしていたのだねえ。困ったものだ。
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