書泉シランデの日記

書泉シランデ【MAIL

My追加

江戸手妻
2005年06月11日(土)

ある集まりの余興で江戸手づまを見ました。日本式伝統マジックです。私は手品というものは好きではないので、「あ、うざ〜」と思ったのですけれど、大層素敵なものでした。一連の動きが狂言師の動きに通じるところもあり、所作自体が魅力的でパントマイムを見ているようでした。

とりわけ「蝶々」という演目は、しっとりとした趣がありました。薄い紙から生まれた蝶々が短い生の中で伴侶をみつけ、一緒に飛び交い、そのうち片方が息絶える、残った一羽は、そのまわりを目を覚ましてよ、と誘いながら飛ぶのだけれど、まもなくそれも弱弱しくなって息絶える・・・その2羽の蝶々を手妻つかいが手の中で一緒に握ると、あ〜ら不思議、子どもの蝶々に見立てた無数の紙ふぶきが舞台を飛び交いました、パチパチパチ!

蝶々の動きは、両手に持った扇子で蝶々(=薄い紙)をあおぎながら表情をつけて演じます。ここはいわゆる「手品」とは違うけれど、たいした芸です。

私がマジックが嫌いなのは、なんか面倒だからなのです。種も仕掛けもあるからそうなんだろうに、わざわざそれを見せて、不思議を押し付けるみたいなところがなじめません。でも江戸手妻は最初から最後まで芸で、ただ紙きれが蝶々になって、あら、びっくり、に終わらないのです。紙切れの蝶々が一生を終え、紙切れに戻ると、次はその紙切れが小さな無数の蝶々に変わる、というドラマ。

藤山新太郎さんという人でしたが、この人に払うギャラに予算を割いたせいか、パーティーの食事は、あらびっくりレベルのお粗末さ。我慢、我慢。



BACK   NEXT
目次ページ