Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「DEATH NOTE」コンプリート!
2006年07月17日(月)

 最近まで「週刊少年ジャンプ」で連載していて、映画化もされた話題の漫画「デスノート」の単行本全12巻を、ついに買い揃えましたぞ!

 ストーリーを簡単に説明しましょう。死神リュークが落とした、名前を書くとその者が死ぬというデスノートを手に入れた、日本の高校生・夜神月(やがみライト)。自分の行為を正義と信じる月は、犯罪者のいない理想の新世界の神になることを誓う。月は、世界中の犯罪者の名を次々とノートに書き込んでいき、やがてその存在に気付いた大衆は、殺し屋の意味から「キラ」と呼び始めるようになる。
 一方、キラの存在を察したICPOは、手がけた事件は必ず解決に導くとされる「L(エル)」と呼ばれる謎の探偵にキラ事件の調査を依頼。Lは全世界の警察を掌握できる唯一の存在であり、その本名はおろか、居場所も顔も一切謎に包まれている。
 キラを「悪」と考えるLは、緻密な方法で「キラが日本の関東にいること」を証明し、日本に捜査本部を設けキラに挑む。こうして二人は、お互いの正体を暴く為に、それぞれの正義を掲げて対立することになる。

 この漫画は、他の少年漫画作品と一線を画しています。その最大の特徴は、多くの週刊少年ジャンプ作品の中で、最大のテーマとして頻繁に使われる「ジャンプ三原則」の「友情・努力・勝利」という三大儀を、とてつもなく歪んだ形で表現していることです。
 そしてこの漫画の最大の見所は、「死神が落としたデスノートに名前を書くと、書かれた者は死ぬ」という設定もさることながら、そのノートを手に入れて世界を変えようとする天才高校生・夜神月=キラと、その正体を暴くため追いかけ続ける世界最高の探偵・Lとの熾烈な心理戦ですね。キラとLの裏の裏の裏を読むといった常識外れな知略戦は、「週刊少年ジャンプ」に連載されていた漫画とは思えないほどの至高の面白さを演出しています。

 さて、この「デスノート」、原作は新人作家とされる大場つぐみで、漫画は小畑健が描いており、ストーリーの面白さももちろんですが、その絵の上手さも絶大な人気の理由の1つに挙げられるでしょう。
 で、「デスノート」は以前にもお話ししました通り、たまたま2巻をコンビニで見かけてから5巻あたりまでを立ち読みしていたのですが、この小畑健という漫画家、絵は上手いけど今風の画風だし、これまでこんなものすごい作風の漫画など見たこともなかったので若手の漫画家だと思っていたら、1989年に「サイボーグじいちゃんG」というギャグマンガでデビューした、あの漫画家だったんですねえ!そう言えばどこかで見たことある絵だと思っていました。「サイボーグじいちゃんG」も中学時代に読んでいたのですが、内容はギャグマンガなのにやたらと絵が上手いなあと当時も思っていたんですよね〜。しかも今思えば、「デスノート」のキャラクターに似て、みんななぜかやたらと美男美女だったような気がします。

 さらにこの小畑健、1992年には当時人気絶頂だった若貴兄弟を描いた「力人伝説〜鬼を継ぐもの〜」、95年にはあやつり人形を絡めた推理モノ「人形草紙あやつり左近」なども描いていたというのを最近になって知りました。そして僕は全然読んでいませんでしたが、囲碁ブームの火付け役となった、世界唯一の囲碁漫画「ヒカルの碁」もこの人だったんですね。そう言われてみれば絵が一緒だわ……。

 僕は昔から相撲が好きでしたから、若貴兄弟を描いた「力人伝説〜鬼を継ぐもの〜」は読んでいましたが、若貴兄弟の母親(花田憲子=藤田憲子)がものすごい美人に描かれていて、その当時は藤田憲子は知らなかったのですが、後に実物を見てガッカリした記憶があります。今思えばあの漫画に出てきた藤田憲子は、「デスノート」に出てくる美人キャラの顔でしたわ。

 元々絵は上手いですが、この人「ヒカルの碁」と「デスノート」で一躍名を挙げましたねえ。しかもそのヒット作はすべて原作者付き!良い原作に巡り会えたんですねえ。絵が上手いとストーリーが苦手でも、こういった良い原作者と組んで、出世していくんですねえ。

 では、明日のVoiceでは、この小畑健という漫画家について、「デスノート」に登場する世界最高の探偵L風に考察してみようと思います。


 ……「デスノート」を知らない人にはわからないネタかと……。



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