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■ F1第6戦スペイングランプリ(決勝)
2006年05月14日(日)
今日はF1第6戦スペイングランプリの決勝が行われました。地元スペインで昨日ポールポジションを獲得したフェルナンド・アロンソ(ルノー)を応援するため大観衆が詰めかけたサーキットを、青空が覆いました。決勝レースは気温28℃、路面温度36℃のドライコンディション。王者アロンソが声援に応え、ファンを沸かせるレースを見せました。 決勝レースのスタートが切られると、1列目のルノー勢が順調に滑り出します。2番グリッドのジャン・カルロ・フィジケラは、後方のフェラーリ2台のコースを塞ぎ、自身のポジションを守りきり、アロンソがトップのまま第1コーナーを通過。4番手フェリペ・マッサまでの順位に変動はありませんでした。後方では9番グリッドのキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が大きくジャンプアップを果たし、5番手に浮上します。その後序盤は大きな混乱がないまま決勝レースが進んでいきます。
トップのアロンソは次々とファステストを更新し、後続を引き離していきます。3番手のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)に対し、1周コンマ5秒以上の差をつけ、シューマッハは前方のフィジケラに抑えられ、自身のレースペースもあがらず、トップとの差はみるみる開いていきました。17周に入ったアロンソとシューマッハの差は13秒近くにもなり、ここでアロンソが1回目のピットストップ。次の周ではチームメイトのフィジケラもピットインを行います。 ここでマクラーレンのファン・パブロ・モントーヤがスピンを喫し、縁石にマシンを乗せてしまいます。マシンがコースにはみ出た状態になっていましたが、イエローフラッグのみで処理が行なわれ、セーフティカーが出ることはありませんでした。 シューマッハは24周目までピットインを引き延ばし、フィジケラの前でコースに戻り、ポジションを1つ上げることに成功し、トップ争いはまたもやアロンソとシューマッハの新旧王者に絞られます。しかし、両者はほぼ同タイムで周回を重ねていましたが、じわじわとその差が広がっていきました。 両者は2度目のピットストップの後でも順位は変わらず、結局上位3台はアロンソ、シューマッハ、フィジケラの順のままフィニッシュし、アロンソが地元でポール・トゥ・ウィンを飾りました。4位はマッサ、5位がライコネン、6位と7位にホンダのジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロがそれぞれ入り、ダブル入賞でチームにポイントをもらたしました。8位はBMWザウバーのニック・ハイドフェルドでした。 スーパーアグリは、フランク・モンターニュがドライブシャフトのトラブルにより10周を終えたところでリタイアに終わったものの、佐藤琢磨はヨーロッパラウンドに入って初完走を果たしました。
ミハエル・シューマッハは初日と2日目に好調をアピールしていたので、決勝でもあわよくば逆転優勝するかと思われましたが、決勝では第1スティントでフィジケラに抑えられ、1回目のピットストップでフィジケラをパスして2位に浮上しますが、その後も思ったほどペースが上がらず、結局今回は最後までアロンソのテールを見ることができないまま2位に終わってしまいましたね。おそらく路面温度が40℃まで上がったため、フェラーリの履くブリヂストンタイヤが予想以上の温度変化に対応できなかったのではないでしょうか。
ところで、今回の決勝レースで気になったことが一つ。マクラーレンのファン・パブロ・モントーヤが17周目にスピンを喫してコースアウトしてしまい、ノーズがコース上にはみ出した状態でリアタイヤが空回りしてしまい動けなくなってしまいましたよね。モントーヤはそのままステアリングを外してマシンを降りてしまいましたが、これがミハエル・シューマッハだったら、マーシャルを呼んでマシンを押させてコースに復帰していたんでしょうねえ。 本来ならマーシャルに押させてコースに復帰したら失格になるかペナルティを受けるかのどちらかなのですが、シューマッハがどこかのグランプリでそれをやって以来、そのルールも曖昧になってしまいましたね。しかもシューマッハは、コースアウトして立ち往生してしまった際、マーシャルにマシンを押させてコースに復帰するという荒技を過去に3回ほどしていますが、いずれもまったくお咎めはありませんでした。
モントーヤもやってみれば良かったのに……。
それでモントーヤが失格になったら大笑いですけどね。
さらにこのモントーヤのアクシデントで、前述のようにモントーヤのマシンはノーズをコースにはみ出させた状態で止まってしまったのですが、普通に考えればこの場合、マシンの撤去が終わるまでセーフティーカーが導入されてもおかしくない状況だったのですが、結局セーフティーカーは導入されず、注意を促すイエローフラッグが振られただけで、クレーンで引っぱってマシンを撤去して済ませてしまいましたね。
これってやっぱり、ホームグランプリの力が働いたのでしょうかねえ。
モントーヤがスピンした時点では、地元アロンソが後続のシューマッハに約13秒の差を付けてトップを走っていましたから、そこでセーフティーカーが導入されてしまったら、その時点でまだピットに入っていなかったシューマッハが絶好のタイミングでピットインしてしまい、アロンソはせっかく築いたマージンが水の泡となり、一転して不利な状況に陥ってしまいますからね。スペイングランプリのマーシャルは当然地元のスペイン人ですから、アロンソを優勝させるために、何とかセーフティーカーの導入だけは避けたかったに違いありません。これが逆の立場だったら、つまりシューマッハがトップだったら、速攻セーフティーカーが入っていたのではないでしょうか。
う〜ん、ナイスアシスト!
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