Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「ガンダム THE ORIGIN」の楽しみ方
2005年08月28日(日)

 昨日に引き続き「ガンダムオリジン」の話題です。「ガンダム」をまったく知らないという方は読み飛ばしてください。

 さて、「ガンダムオリジン」はTVアニメ同様、シャアがスペースコロニー「サイド7」に侵入するシーンから始まり、第8巻までは、細かいディティールなどは補足されていますが、基本的にはTVアニメのストーリーをほぼ忠実に追っています。
 しかし、第9巻、第10巻ではガンダム史上初めてシャアとセイラの兄妹の幼少時代が描かれ、TVアニメでも活躍したランバ・ラル、ザビ家の4兄弟などの若き日の姿も登場します。シャア、セイラ兄妹とラル家、ザビ家の当時の関係がかなり詳しく描かれているので、このエピソードを読んだ後で再びその未来である1巻から読み返してみると、かなり趣が変わってきますぞ。
 シャア、セイラとラル家、ザビ家との絡みのシーンなども「こいつとこいつはかつてこういう関係で、こんなことを言っているけど昔はこうだったんだよなあ」などと、各キャラクターの性格や関係をさらに奥深くまで伺い知ることができるのです。

 ランバ・ラルがホワイトベースに侵入した際に、セイラと思わぬ再会を果たした時の、彼の動揺振りも納得することができます。何と言っても、セイラ・マスのファーストキスの相手は、おそらくこのランバ・ラルだったでしょうからねえ。ランバ・ラルはTV版でも「粋な漢(おとこ)」という印象がありますが、若き日のランバ・ラルを知ると、一層粋に思えます。

 ザビ家で言えば、ザビ家4兄弟(長男ギレン、三男ドズル、長女キシリア、四男ガルマ。「ガンダムオリジン」ではもう一人次男が登場するが暗殺される)の中でも、身長210cmの巨漢で、顔もごつくて「北斗の拳」の悪役の方が似合っていそうな三男ドズルが、実はザビ家に似合わず一番心優しいヤツだというのが、第9巻、第10巻を読むとよくわかります。アニメではただのごつい悪役としてのイメージしかなかったんですけどねえ。
 TV版「初代ガンダム」では一応悪の親玉的存在だった、ジオン公国の創始者でザビ家4兄弟の父親デギン・ソド・ザビなんて、「ガンダムオリジン」では四男ガルマを孫のように可愛がる、ただのおじいちゃんですな。
 それにしても、三男ドズルこそデギンの血を引いていることは一目瞭然ですが、なぜあのデギンからギレン、キシリア、ガルマといった美男美女が生まれたのでしょうか。母親は相当美人だったんでしょうねえ。

 そしてもう一つ、僕が「ガンダムオリジン」の中で密かに気付いたのは、ホワイトベースのクルーの中での、密かな異性間の微妙な意識の変化です。

 実はホワイトベースの艦長ブライト・ノアの下で船の繰艦を任されているミライ・ヤシマは、TV版「初代ガンダム」では特に浮いた話もなく終わっていますが、その「初代ガンダム」が完結してから7年後という設定で登場したTVアニメ「機動戦士Zガンダム」では、何とブライト・ノアと結婚してミライ・ノアになっていたのです。おそらくブライトとミライがのちに結婚するという設定は、TV版「初代ガンダム」が放送されていた当初にはなかった設定だと思うのですが、そのいわば「未来の事実」がすでに存在している以上、「ガンダムオリジン」でもそのあたりのことを盛り込んでいるのかなあと思っていたら、やっぱりありました。

 ブライトとミライがジャブローで行動している時に、ミライに婚約者がいるという事実を知って、ブライトが少し嫉妬してイヤミを言っていました。ミライは「親が勝手に決めた相手よ」と言い訳してますが、ブライトの複雑な表情が微妙な心境を物語っており、子供向けのTV版ではあり得なかった、興味深い描写だと思いました。やっぱりこの2人は、この頃から密かに意識し合っていたんですなあ。

 さて、その「初代ガンダム」から7年後である「Zガンダム」では、ブライトとミライの他に、もう一組意外なカップルが誕生していました。何と主人公アムロ・レイの幼なじみでガールフレンドだったはずのフラウ・ボウが、「初代ガンダム」ではチビだったハヤト・コバヤシと結婚していて、名前もフラウ・コバヤシとして登場したのです!これははっきり言って、放送当時中学生だった僕にとっては衝撃の事実でしたね。「ええ〜ッ!いくらアムロが女癖悪いからって、よりによってハヤトに行くかぁ?」と思ってしまいましたよ。僕は、というよりは多くのガンダムファンは、それまでアムロとフラウは恋人同士のような関係だと認識していたはずですからねえ。

 「ガンダムオリジン」では今のところ、アムロとフラウは幼なじみだけど微妙な関係で、フラウはアムロに好意を抱いているものの、マチルダさんに憧れを抱くアムロに嫉妬したりと、穏やかではない状況です。このフラウの気持ちが、どのようにあのチビのハヤトに動いていくのかというのが非常に興味深いのですが、「ガンダムオリジン」では果たして、その一端を垣間見ることができるでしょうか。

 ただ、チビだったハヤトは、「Z」では貫禄のあるオッサンになっていました。


「初代ガンダム」のハヤト



「Zガンダム」のハヤト



↑エンピツ投票ボタン
My追加


≪過去 未来≫ 初日 最新 目次 MAIL HOME


My追加