Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「着信アリ」
2005年07月29日(金)

 今日は引っ越しの準備を進めながら、金曜ロードショーで柴咲コウ主演の映画「着信アリ」をやっていたので観てしまいました。この映画は昨年大ヒットしたホラー映画で、企画・原作の秋元康。
 ストーリーを簡単に説明しますと、携帯に表示された“着信アリ”のメッセージを見ると発信元はなんと自分。着信時刻は3日後になっており、メッセージを再生すると恐怖に怯える自分の声が聞こえる。そしてその3日後に、実際に死の瞬間が……という内容。
 いろんなところで怖い怖いと話題になり、ハリウッドでもリメイクされたりしている話題作だったので、怖いもの好きの僕は、どれだけ怖いか期待して観てみました。

 うーん、そんなに怖くなかったけどなあ……。

 近年のホラー映画にありがちな「突然大きな音で驚かす」というのが数ヶ所あったので、映画館で観ていたらその音でびっくりしてビクッとしてしまうことはあるかもしれませんが、基本的に内容の怖さは今ひとつでしたね。
 ホラー映画のような霊的なものは、基本的に非科学的ですから何でもありと言われればそれまでなんですが、それにしてもストーリー上、観る者が納得できるような秩序というかルールみたいなものがある程度は必要だと思うんですよね。例えば、なぜこの霊はそこにいるのか、なぜこの霊はこの人には見えるのか、何のために、どうやって危害を加えるのか、とか。しかし、この映画では、霊的な力であるはずなのに、その呪い方というか襲い方が物理的で、法則性がなくてかなり矛盾を感じてしまいました。

 しかしまあ、映画で表現するには限界があるんでしょうかねえ。どうしても映像や効果音に頼ってしまいがちですからね。僕はまだ「リング」が話題にも登っていない頃から鈴木光司の小説は読んでいましたが、その頃彼の新作として「リング」が紹介されていて、題名だけ見た僕は「へえ、鈴木光司ってスポ根モノも書いたりするのか〜」なんて思いながら買って読んでみたら、そのあまりのすごさに衝撃を受けました。しかし、映画化されたらやっぱり原作にはほど遠い出来映えでしたからねえ。

 ……しかしまあ、今日観た「着信アリ」よりは「リング」の方が面白いと思います。何か「着信アリ」は、話の流れが何となく「リング」のパクリっぽいんですよね。「自分自身からの死を予告する着信がかかってくる」という話が、都市伝説のように広がっているところなんか、まんま「リング」やん……。



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