Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1シーズン総括
2002年11月07日(木)

 F1雑誌「F1速報」と「アズエフ」の総集編を買ってきました。こうして今シーズンのF1をまとめて振り返ってみると、まさにフェラーリの独走とシューマッハの記録づくしの1年間でしたねえ。
 なんだかんだ言っても今年のフェラーリは、極限まで追求された空力アプローチ、取り替え自在の各部パーツ、あらゆる動きに対応したサスペンションシステムなど、非の打ち所のない完璧なマシンを仕上げたというのが一番の勝因でしょう。
 フェラーリがこの史上最高とも言うべきマシンを生み出せたのは、ひとえにフェラーリが体制を維持し続けたというのが大きな理由だといえます。ジャン・トッド、ロリー・バーン、ロス・ブラウン、ミハエル・シューマッハ、そしてブリヂストンタイヤ……フェラーリは長年に渡ってチームの体制を安定させて、継続的なマシン開発を続けてきました。その長期的なマシン開発が、今年のマシンに反映されたのだと思います。
 体制をコロコロ変えるチームは入賞できないと言われていますが、やたらと体制が変わる中堅チームに目を移すと、どのチームもなかなか安定した結果を残すことができず、一歩抜け出すことができないで集団の中にうもれてしまっているのが現状ですね。
 フェラーリはエンジンに関しては決してベストなエンジンとは言えませんでしたが、そのかわり信頼性が優れていたのが強みだったと言えるでしょう。

 一方エンジンは最高だったと言われていたのはBMWエンジンでしたが、マシンがタイヤに負担をかける性質だったために、レースではそのパワーを最大限に発揮知ることができず、さらに信頼性も今ひとつだったのが足かせになっていました。
 マクラーレンは今シーズン、タイヤをミシュランにスイッチしたのが戦闘力低下の一番の要因ではないかと思います。マクラーレンはグッドイヤーから97年から参戦したブリヂストンにいち早くスイッチし、98年はグッドイヤーを履くフェラーリに対して圧倒的なアドバンテージを得てタイトルを制し、その後も2000年までにブリヂストンタイヤに関しては多くのデータを収集したにもかかわらず、なぜ今年になってミシュランにスイッチしてしまったのかが未だに謎です。それでも来年はある程度マクラーレンはミシュランタイヤの特性を理解し、それに合わせたマシンを作り上げてはくるでしょうが、ミシュランタイヤ自体がブリヂストンタイヤの性能に劣っているのは、今年のF1を振り返っても一目瞭然です。来年もブリヂストンを履き、最高級のマシンをさらに進化させたフェラーリが猛威を振るうのが目に見えていますね。

 来年はミシュランがどこまでいいタイヤを開発できるか、あるいは他のチームがどこまでフェラーリに対抗できるマシンを作り上げてくるか、期待したいものです。


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