MAIL LaH OLD INDEX NEW |
「この明るすぎる照明で 白けるんですよね」 さっきまでの雰囲気が 名残惜しくて、 エレベーターに乗って から私はそう言った。 きっとすぐにほかの 誰かが乗ってきてしまう。 ふたりきりになれる 最後の瞬間だった。 しんみりしていたら 上からキスが降ってきた。 また唇だけが重なるキス。 とても嬉しかったけど カゴが止まる振動で慌てて 彼から離れた。 駅前で手を降って別れた。 振り返ることはできなかった ものの、前回は手を振る余裕も なかったのを思い出した。 よい進歩だ。 すばらしい夜景が見える 半個室のあの席は、 とてもお気に入りだったけど しばらくは行かない。行けない。 私は別の場所に行き、別の人に 会うべきなのだ。 |