| 2006年03月05日(日) |
永遠のゆりかごに抱かれて |
ネタバレあり。 いやな人はひきかえしてね。 そして今日は芝居の感想でない話しかないかも。 あと、結構多分辛口もいいますんで(すいま…)聞きたくない人はひきかえしてね。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
『ドラキュラ』Dチームを日曜マチネでみてきました。
前になんの雑誌かなんかで、山本さんが、 「Cチームは若いチーム、僕たちは面白チームかな」 と言っていたのを、 単に年寄りチームと自分たちを言いたくないだけか? と笑っていましたが、あたしが間違いでした。 ごめん、あなどっていましたよ。 まさしく面白チームでした。 いや、ドラキュラ伯爵は何百年も生きてきた感じはしない、怪物というよりはまだ、人間くささの残っている青年だったのですが、 それはそれで怪物になりきれないがゆえに自分に似たようなひとを求めているさびしさのようなものがみえかくてして、ほろ苦い恋の香がしてすてきでしたし、 ジョナサンも声はかれてましたがー、人の心の機微にはうといが、仕事にはまじめで利発な青年でした。 その二人の繰り広げるイギリスから中欧ヨーロッパをまたにかけた綺譚なのでそりゃあうっとり。 そして、前の公演からの続投になるルーシー吉田さんは、新人さんぽい緊張感のある硬さも魅力でしたが、今回はそれがすっかり抜け、年齢さのあるはずの及川さんと向き合っても普通に親友同士の親密さと同じ年位の大人さを出し、さらに吸血鬼に精神をのっとられたあとの夢遊病歩きとベッドからの勧誘はエロティシズムはぞくぞくするほどの誘惑「アーサ〜」でした。アーサーでなくても、すいよせられるよ、こりゃあ。 レンフィールドの篠田さんは、前も狂気と正気はすてきだったですが、正直いえばドラキュラを信じつつ、ミナに神の加護のあることを願う逆の心に、ものすごいとつとうさを感じたのに、なんか今回は彼の精神の複雑さというものがくるくるかわる表情と、苦悩するしぐさのなかで「自分の欲望と神を信じることの中で戦っている人」ということが納得させられまして、一幕がおわったあと友達の間でも一番人気でした!
だったりはするんですけど。 なにより、もう。集中できなくて集中できなくて。
ルーシーの三人の求婚者に巻き込まれて、 時々ドラキュラの本筋がどのあたりまでいったのか、忘れるほどの大爆笑して終わってしまった。 いいのか?ここで笑っていいのか? 2004年にサンモールでみた『ドラキュラ』はこんなところで笑うはずの話ではなかったはずだと自問しつつ。
妙に弱弱しくて、ルーシーが死んだあとにセワードの膝にすがってなくアーサーも笠原さんらしくなくて可笑しいんですが、これは先ごろ拝見したゼーリヒのありえない自信満々さをみているから、こちらの色眼鏡でそう思ってしまうのだとしてもね。
眼鏡白衣(激惚れ!)または眼鏡スーツもうるわしいまじめセワード。 レンフィールドに大暴れ後の「眼鏡眼鏡」とさがす姿と、棺をあけようとする時のやる気のなさそうなところとか、ミナに連れて行って欲しいといわれて誤解するところのどぎまぎさ身がよじれるほどわらかしていただきました。 小芝居が面白すぎます、曽世さん。
そして堀内孝雄張りの声で歌を歌い、くるりとまわりでてくるたびに会場の失笑を買うキンシーたちに目がうばわれっぱなし。 可笑しいよ、ひとつひとつが可笑しい。 ものすごい男っぽいちょび髭ホリウチなのに、 「馬車」といって、馬車に乗るような足の形は内股ですし! プロポーズしながらアカペラで歌いますし! 「テキサスにいる癖がついて」みたいなことをいう時は会場が芳樹さんがテキサスでカウボーイをしている姿が想像できなくて爆笑だし。 でもルーシーが死ぬときの「静かな顔だ」とかなんとか言った時(覚えてない)は普通の芳樹さんの声なんですよね。澄んでて、心に染み渡る。この一言だけで。 この声で芝居中、芝居してくださいよ!とか思った。 楽しいんだけどー、でもさ。 あたし、山本さんの今までの個性を愛しているので複雑。(ナミダ) あ、客観的な意見を書こうと思いましたがつい本音を言ってしまいました。 すいません。(平謝り)
『ドラキュラ』をこう破天荒に芝居を砕いていったのはいいことなのか悪いことなのかよくわかんないのですが、 実際には2004年の芝居の長く静かなだけの息を殺すような単調にいささか散漫さを覚えた(正直でごめんっ)ものにくらべればリズムがあって、大変躍動感のある話であったかと思います。 んー。でもね。 どこの場面の空気を引いて、どこを全面に出してゆくかなのですが、 今回はすべてがプラスプラスで押し出してきて、バランスが悪い感は否めませんでした。 前の場面の面白さに気を取られていると、次の場面に簡単にはいりこむことができないんですよね。 そんな感じで終わってしまった感あり。 ダブルキャストで連鎖公演だから実際稽古の時間の問題? 楽までにはもうちょい落ち着くのかな? 楽にみるので期待です。
そのときはね、 山本さん、タフガイでなくて、ナイーブ系テキサス男でいいからー。 曽世さんの白衣眼鏡は変えないで下さい。(笑) ……眼鏡単体萌えしないけど、白衣が加わると弱いるなふのレポでした。(信用度ゼロ)
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